「BtoBはSNSをやっても意味がないよね」
そんな風に思っていませんか?
一般的にはBtoCに比べ、BtoBではSNSを運用する必要性が分かりづらいかもしれません。
しかしながら、BtoB企業でもSNSは非常に有効なマーケティングツールになり得ます。
この記事では、なぜBtoB企業がSNSを活用するべきなのか、具体的なメリットと効果についてご紹介します。
1.BtoB企業がSNSを活用するメリット
1-1.認知度とブランド力の向上
SNSでコンテンツを発信し続けることで、自社の認知度を高めることができます。
特に最近はSNSの仕組みが変わっており、たくさんのフォロワー数を獲得しに行かなくても自社のターゲット層にコンテンツが届きやすくなっています。
レコメンドメディアとも呼ばれ、自社の発信するコンテンツに興味がある人向けに積極的におすすめとして表示されるのです。
つまりコンテンツを最適化すれば潜在顧客層により多く情報が届くことになります。
1-2.予算が少ない中小企業のBtoBこそSNSは活路になる
中小企業のBtoBは大手と比較すると予算が限られています。
また人でも慢性的に足りないことが多いためSNS効率よく集客につなげる必要性があるのです。
そんな時にSNSは効果を発揮します。
発信自体は無料でできますし、仕組み化すれば社員が発信を続けることも可能です。
さらには集客にもつながるので取り組むメリットは大きいでしょう。
1-3.企業に対する信頼と共感につながる
最近は多くの場面で情報に透明性を求められています。
BtoBは特に専門分野であることから、一般的に「よくわからない」と思われがちです。
特に中小企業の多くは情報発信を得意としておらず、不透明な部分が顧客や求職者にとっては不満になっているかもしれません。
そのような時に積極的に自社の情報を公開して発信し続けている企業を見かけたらどう思うでしょうか?
きっと良いイメージを抱くはずです。
つまり情報発信を続けているだけで大きく差別化できるということになります。
日本では2020年時点で約1億2000万人がSNSをしていると言われます。
これだけ多くの人がSNSの世界にいるのなら、取り組まない手はありません。
参照:総務省|令和5年版情報通信白書|SNS
1-4.直接コミュニケーションができる
SNSは、顧客や潜在顧客と直接コミュニケーションができるとても重要な場所です。
一方的に情報を発信しているだけの媒体だとどのような反応があるのか見えず、自己満足な情報を発信に陥りがちです。
しかし顧客からの反応が見えると、喜んでくれる情報がどういったものかわかるのでコンテンツに磨きをかけられるようになります。
このように発信を続けていくとDMなどで直接問い合わせを受ける機会が増えるでしょう。
気軽に返信してもらえるような雰囲気を作っておくと、求職者から採用に関しての問い合わせなどももらえるかもしれません。
1-5.指名検索の機会が増える
SNSはホームページの検索のきっかけ作りにも役立ちます。
SNSユーザーの行動の中には投稿が気に入ったらプロフィールページへ移動するというものがあります。
つまりプロフィールを見てから「この会社どんな会社かな」と指名検索を始めるのです。
こうして自然な流入が増え、SEO効果も期待できます。
1-5-1.BtoBではダークソーシャルも狙える
SNSの中でシェアされるだけではなく、「ダークソーシャル」と呼ばれる共有の機会もBtoBには多くあります。
ダークソーシャルとは、「どのような経緯でアクセスされたのかよくわからないアクセス」です。
LINEやチャットツールが代表的な例です。
有益な情報としてSlackやチャットワーク、Discordなどの社内コミュニケーションでシェアされていることがあります。
チャコウェブでも、よく情報共有をすることがありますが、「この記事参考になるよ」といってシェアすることもあります。
雑談中に「〇〇のアカウントはとても勉強になる」という風に、SNSのアカウントを教え合うこともあります。
ふとした会話の中で情報共有がされる場面は日常の中にあるのではないでしょうか。
「じゃあ今度問い合わせてみようかな」といった流れになることもあるでしょう。
お役立ち資料 集客できるホームページ作成の方法を解説
コンバージョンに差がつくトップページの作り方をご紹介
1-6.採用活動にSNSは有効
BtoB企業にとって、SNSは採用活動にも大いに役立ちます。
まず、求人情報の拡散が容易になります。
SNSを活用することで、企業の求人情報を広く発信することができ、多くの求職者にアプローチすることが可能です。
特に、SNSは若年層の利用者が多いため、新しい人材を獲得するチャンスが広がります。
また、企業文化の伝達にもSNSは有効です。
企業の日常や社員の活動をSNSで紹介することで、企業の雰囲気や文化を求職者に伝えることができます。
企業にマッチする人材が応募しやすい雰囲気づくりができるのは、大きなメリットではないでしょうか。
チャコウェブのお客様の中には、大手求人サイトを利用することなく、SNSだけで求人を成功させた事例があります。
自社の姿勢や理念に共感する人が多く応募してくれるため、より自社が求める人材と合致する人の精度が上がるようです。
手広く求人サイトに載せるよりも効率が良い好例といえるのではないでしょうか。
1-6-1.求職者は企業のSNS発信を望んでいる
- 就活生の91.1%が企業のSNSアカウントは必要
- 就活生の73.3%が「Instagram」で社名を検索
- 求職者の84.8%は企業ホームページを見ている
これらの数字を見ると、意外と多くの求職者がSNSやホームページの情報を求めていることがわかります。
彼らが知りたいのは「会社の雰囲気」です。
大手の求人サイトでは、このような本当の雰囲気を感じ取ることができません。
だからこそ、リアルな情報を求めてホームページやSNSを検索するということでしょう。
参考:就活生の91.1%が企業のSNSアカウントは必要だと回答、株式会社リソースクリエイション調査|HRog
参考:企業の「採用サイト」に関する意識調査を公開
2.BtoB企業のSNSを成功させる5つのポイント
BtoB企業のSNSを運用する際には、成功させるためのポイントがあります。
ポイントを押さえておけば、初心者でも安定して運用していくことができるようになります。
2-1.ポイント1:コンセプト設計をする
まずは、SNSでのコンセプトを設計します。
コンセプトを決めずに発信してしまうと以下のようなことが起こりがちです。
- 投稿内容がバラバラで誰にも刺さらない
- 届けたいターゲットに投稿が届かない
- ネタ切れを起こしやすく続かない
コンセプトとは、ひと言で言い表すと「アカウントに一貫性を持たせること」です。
「企業アカウントとしてこんな発信をしていきます」
という基本的な考え方や方針を定めることと言っても良いかもしれません。
2-1-1.コンセプトの簡単な決め方
まずはSNSの目的を決めます。
採用を強化したい、広報として認知を拡大したいなど、SNSでやりたいことを決めましょう。
そして次に、以下の問いに答えます。
- 誰に届けたいのか?
- どんな情報を届けたいのか?
- どうして欲しいのか?
これら2つから「〇〇を目的としてこんな情報を発信していくアカウント」というコンセプトを設計できるようになります。
2-2.ポイント2:プロフィールを充実させる
投稿が気になった人がプロフィールを訪問するため、SNSにおけるプロフィールは重要な場所です。
- アカウント名
- ユーザー名
- 紹介文
- リンク先
- アイコン
- プロフィール画像
これらすべてに気を配ると、ユーザーが問い合わせをしたい時にスムーズに問い合わせてくれるようになります。
2-3.ポイント3:投稿するコンテンツの方針を決める
コンセプトをもとに、どんな投稿をしていくか方針を決めていきましょう。
決める時の参考になるのは「自社のターゲットとなるユーザーが知りたい情報は何だろう?」です。
とにかく踊るという戦略もありました。
しかし、それは本当に自社のターゲットが求めていることなのか?を考えてから判断しても良いと思います。
もちろん、踊る雰囲気で共感を得られることもあります。
2-4.コミュニケーションを重視する
SNSはコミュニケーションの場です。
投稿しておしまいではなくコミュニケーションを大切にしましょう。
例えばいいねやDM、コメントなどが来たらすかさず反応をします。
活発に交流しているアカウントは優れたアカウントという評価をうけやすく、より多くの人に表示させてくれるようにもなります。
2-5.ポイント5:とにかく続ける
一番重要なポイントだと思っているのが「継続」です。
とにかく続けましょう。
ここまでたくさんのポイントをあげてきましたが、続けるためにはまずハードルを低く下げても構いません。
むしろ、SNSの情報発信を続けている企業アカウントは大変貴重です。
つまり続けているだけで差別化ができるということにもつながります。
ぜひ業務の中に取り入れてみてください。
3.BtoB企業のSNS発信は効果がわかりにくいことを念頭においておく
SNSは数値として測りづらいため、明確にSNSをやったから利益が増えたと言った目に見える効果が分かりづらいマーケティング活動です。
特に最近はフォロワー数が増えたから集客や利益が増えるといったことにはほとんどつながりません。
フォロワー数を目標にしている企業がまだまだありますが、あまり意味はないと言っても良いでしょう。
- 適切な人に適切な情報が届いて、その人の中に企業のイメージが育っていく
- 良いイメージが蓄積されていく
- SNSで見た情報をきっかけに、取引先の選択肢の一つとして候補になる
しかし、SNSによりメリットは大きく、まったく取り組まないという選択肢はできるだけして欲しくないと思います。
営業活動まで含めた総合的なマーケティング活動の一部ととらえるのが良いでしょう。
4.まとめ
SNS 活動するメリットは今後 大きくなっていくと考えています。
理由は以下の通りです。
- SNS をする人口が増えて続けている
- 年齢層を問わず SNS に触れる社会になりつつある
- 情報を隠すより情報を出す企業の方が喜ばれる傾向があること
オンライン上に情報を公開する量と質への要求は日々高まっています。
SNSは大きな費用を抑えられるうえ、着実に効果が出せるマーケティングツールです。
今一度、検討の価値があると言えるでしょう。
まずは、自社にあったSNSの活用方法を見つけ、小さくてもいいので一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
SNSは新たなビジネスチャンスに結びつく可能性を秘めている、魅力的なツールなのです。
この記事の情報が参考になれば本当にうれしく思います。