「ホームページを持つ」ことと、「ホームページを活かす」ことは違います。
神奈川県平塚市の株式会社竹内建設様は、解体工事から産業廃棄物処理まで一貫して取り扱う事業を行っており、2つの目的でホームページを活かすためにリニューアルをしました。
今回はプロジェクト全体で中小企業診断士がチャコウェブとの間に入り、全体の取りまとめを行う進行役を担ってくれました。
事業に活用できるホームページについて考えるのは、相応の経験が必要でなかなか1人では難しいものです。
そのような時に、経営の側面から目を向けられる中小企業診断士がサポートに入ることで、事業にもネットにも強みを発揮できます。
株式会社竹内建設の笹川社長と中小企業診断士の勅使河原氏にインタビューを行って見えてきたものは、ホームページを活かす作り方のコツと、プロによるサポートの重要性です。
1.リニューアルの目的は集客向上と求人の強化
チャコウェブ:竹内建設様はもともとホームページをお持ちでしたよね。
今回リニューアルを仕様と思ったきっかけは何だったのでしょうか?
竹内建設笹川社長(以下笹川社長):大きくは2つありました。
1つは、「ホームページから解体工事の受注ができるようにしたい」ということ。
もう1つは、「求人を強化したい」ということです。
ホームページを見た人に自社の魅力が正しく伝わり、「いい会社だな」と思ってもらえるようにしたいと思いました。
解体工事と廃棄物処理は、複数の見積もりをとってから依頼が決まるんですが、ホームページを見て見積もり相談がくればいいなと思うようになりました。
1-1.ホームページから問い合わせがくる概念がなかったが、考えが変わった
チャコウェブ:リニューアル前のホームページの時には、あまりホームページ経由の相談がなかったのでしょうか?
笹川社長:はい、そもそもホームページが非常に老朽化していたため、ホームページ経由で見積りが来るという概念がありませんでした。
建物解体をやっている会社です、という紹介はしていましたが、今回のリニューアルではさらに「問い合わせをしてくださいという訴求ができるようになった」という違いがあります。
1-2.リアルな写真を掲載し、会社のことを「もっと知りたい」人に見てもらう
チャコウェブ:もう1つの目的に、求人を強化したいというのがありました。
求職中の人に、「こんなことをする会社です」という雰囲気を見てもらって、応募につなげたいということでしょうか?
笹川社長:はい、今回のホームページは従業員の顔を含め、働いている現場の風景をたくさん取り入れています。
ハローワークで仕事を探す人が、会社名を見てスマホなどで調べると思いますから、その時にホームページを見て「こんな会社でこんな風に働いているんだな」と感じ取ってもらえるようにしました。
ホームページでの印象は非常に重要だと思っています。
チャコウェブ:そうですね、求人情報サイトやハローワークで仕事を探すのは普通ですが、そこから「もっと知りたい」と会社を調べる時に、仕事の様子がわかるホームページがあると良い窓口になりますね。

2.中小企業診断士のサポートでホームページで売り上げ向上が狙えるように
チャコウェブ:リニューアル前のホームページでは、どのような課題をお持ちでしたか?
笹川社長:会社の紹介をするだけのホームページだったので、売り上げにつながりにくい状態でした。
もっと売り上げが上がるようなホームページにしたいと思っていました。
チャコウェブ:今回は中小企業診断士の勅使河原さんにリニューアルのサポートに入っていただきましたね。
笹川社長:はい、業務改善でもお世話になっていていろんな相談に乗っていただいていましたが、ネットにもテコ入れをする時に「ホームページを新しくしましょう」という話が出て、今回リニューアルをお願いしました。
2-1.リソースが限られる中小企業はホームページで効率向上させる
中小企業診断士勅使河原さん(以下勅使河原):竹内建設様の他にも、グループ会社2社の支援に入らせていただいています。
竹内建設様の既存ホームページは、集客するとか、採用するといった成果が得られる作りになっておらず、会社紹介のみの状態でした。
作ってからだいぶ経っており古いという点も課題です。
また、中小企業にはよくあることですが、竹内建設様もリソースが十分にあるわけではないので、効率的に営業や採用をしていく必要があると考えました。
競合を見てみると、営業や採用に強いホームページを作れている会社は多くありません。
ここで竹内建設様のホームページをしっかり作り込んで差別化ができれば、営業や採用の効果が狙えるのではないかと思い、笹川社長にリニューアルを提案したという経緯があります。
チャコウェブ:たしかに、建設系などの業界の会社さんはホームページを作るものの、そのまま放置になってしまうケースは多いんですよね。
その中で、今回竹内建設様のホームページは、しっかり目的に沿ったホームページにリニューアルできたと思います。
3.反響ゼロの状態からリニューアルで受注が実現
勅使河原:既に、リニューアルをしてから実際にホームページ経由で見積りの問い合わせが来るようになりました。
チャコウェブ:もうリニューアルの効果が出ているということですね。
笹川社長:前は0だったのですが、今は月に10件程度の問い合わせがきています。
受注につながった案件もありました。
チャコウェブ:おお、すごい。
笹川社長:リニューアルの効果はあったものと捉えております。
勅使河原:リニューアルで狙っていたのは、インターネット上に一人営業マンを配置したかったというのがあります。
人力でがんばってひたすら巡回する営業マンを増やすのではなく、営業マンとしての機能を持ったホームページを作りたいと思った次第です。
4.社内では見えない課題を明確にし、スムーズに進めてくれるのが中小企業診断士
チャコウェブ:今回、ホームページリニューアルの際に中小企業診断士がサポートに入って良かったことはありますか?
笹川社長:彼は、ホームページのことだけでなく、会社の課題を明らかにしてくれます。
言葉にして目に見える形にまとめてくれるんですね。
ホームページなら見た目のことにも言及してくれました。
そしてゴールを探すのを一緒に手伝ってくれるんです。
今回社内の担当者と一緒に作業をしたわけですが、勅使河原さんが段取りを取りまとめてアドバイスしてくれたおかげで、効率的に進められたのが非常に助かったと思っています。
5.実は素人では難しいホームページ制作会社選び
チャコウェブ:ホームページリニューアルをチャコウェブに依頼しようと思ったのはどういう決め手がありましたか?
笹川社長:制作会社選定に関しては、勅使河原さんに全面的にお願いしていました。
勅使河原さんが「チャコウェブさん良いですよ」と仰ったのでそれで決めました。
勅使河原:今回は、制作会社選定から企画やディレクション、進行まですべて私が入りました。
竹内建設様になるべく負荷をかけないようにするためですね。
実は10社くらい相見積もりをしていたんですが、チャコウェブさんに決めたのは予算に合致していたことが1つありました。
それから最初の面談で、チャコウェブの横山さんのお話を聞いていて経験豊富な印象を受けました。
初回のお話だけで制作の具体的なイメージがすぐにできたのは大きいですね。
あとはホームページに掲載している制作実績がしっかりしていたことや、レスポンスの速さから、非常に進めやすいだろうなと思って依頼を決めました。
決して安くはないコストを支払ってホームページを作るので信頼できるパートナーを探しており、チャコウェブさんは期待通りの結果を出してくださったと考えております。
チャコウェブ:10社も連絡を取って選定するのは大変ですね。
勅使河原:やはりちゃんと見て選びたいというのがありましたね。
それから、ホームページの制作会社を選ぶというのもある程度の知識がないと難しいと思うので、会社選びから私が入らせていただきました。
チャコウェブ:確かにそうですよね、自社に合う制作会社かどうかを見極めるのも技術や知見が要りますよね。
勅使河原:はい。
6.通訳的な存在がいると「やりたいこと」が形になる
笹川社長:実際、どんな案件でも外部の会社さんと一緒に仕事を進めていく時に難しいと思うのが、意思疎通がうまくいかない時なんですよね。
そういう時に勅使河原さんのようなサポーターがいると、社員がどういう考えを持っていて、どういうことをしたいのかというのを引き出してくれるんです。
そうすると、社員が言葉にするのが難しかったことを形にしてくれるので、結果としてみんながやりたいことができるようになりました。
こういう面でも勅使河原さんには非常に助けられていると思っています。
チャコウェブ:なるほど、通じているようで通じていない部分が出てくるんですね。
笹川社長:はい、そこを通じるように通訳的な役もやってもらっていますね。
7.良くしたい双方の意思と行動があってこそ良いホームページが実現する
勅使河原:実は、通訳の役を実現するには条件があると思っています。
お互いに事業をより良くしたいという思いがないと成立しないんですね。
例えば、制作会社がただお金をもらって早く仕上げて納品してしまおうという考えだったら、そもそも良いものができません。
一方で依頼する竹内建設側でも「こういう風に良くしたい」という思いがないとホームページをしっかり作る前提ができません。
それから、通訳のような役割は必要だと思っています。
依頼側と制作側が、いくら「良くしたい」とお互いに思っていたとしても、当事者同士で直接話すと、知らない知識や文化によるすれ違いが起こりがちだと思うんですね。
そこで私のような人間が間に入ることで、お互いのやりたいことや思い、課題を、共通言語化して伝えることを意識していました。
チャコウェブ:たしかに、私たちはホームページに関することは知っていても、各事業に関するプロではないんですよね。
そんな時に、会社の内部まで入って見てくれる中小企業診断士のような方がいると、事業の伝えるべき点をホームページに落とし込むことができるようになるなと今回実感しました。
8.計測をしながら改善や追加施策で効果を上げていく
チャコウェブ:これから、ホームページやウェブに関して取り組んでいきたいことはありますか?
笹川社長:リニューアルができて、最初の目的だった売り上げを上げること、採用を強化する取り組みが走り始めたばかりなので、実際にどのような反応が出るのかしっかり評価していきたいと思っています。
新しいことを始めるというよりは、リニューアルしたホームページを評価しながらさらに改善していくようなことに取り組みたいですね。
勅使河原:今回は、効果を計測できるようにツールを取り入れました。
これまでは、ホームページからどの程度集客できているのか見えていなかったので評価もできなかったんですね。
計測できるようになったので、結果が数字として見られるようになったのは今回の良い変化の1つです。
例えば、広告に取り組むかどうかなどの施策を考えやすくなりました
また、今採用ページを充実させるプロジェクトを横山さんと進めているので、これも評価しながら施策を考えていこうと思っています。
チャコウェブ:今回はいろいろ聞かせていただきありがとうございました。
9.まとめ
インタビュー全体を通して「事業に対する真摯で前向きな姿勢」を笹川社長からも勅使河原さんからも感じたのが、執筆時点でも印象に残っています。
ホームページでもその雰囲気を表現できたと思います。
また、お話を伺っていて、「作って終わり」にしない笹川社長の言葉が印象に残りました。
出来上がったホームページに満足すると放置してしまう方が多いのですが、改善行動まで見据えています。
これは、そもそもホームページで何をしたいのか目的が明確になっているおかげだと思います。
ホームページのリニューアルによって、ネットで営業できる存在ができ、今後が楽しみです。