ホームページに「お客様の声」や「導入事例」のページはありますか?
「載せているけれど、ちゃんと読まれているのかよく分からない」
「集めたいけれど、何をどう聞けばいいか分からない」
「ステマ規制が怖くて、口コミ依頼に踏み込めない」
中小企業のWeb担当の方からこんなご相談を受ける機会が、私たちチャコウェブでも増えてきました。
お客様の声・事例ページは、お客様への「信頼の手紙」であると同時に、AI検索でも引用される「信頼の素材」になりつつあります。
お客様の声を届けることは、お客様への信頼づくりと、AI時代の集客対策を同時に進める動きでもあります。
この記事では、中小企業のためのお客様の声・事例ページの作り方を、業態別の集め方や、ステマ規制を踏まえた「やってはいけないこと」まで含めて解説します。
これまで弊社のブログで取り上げてきた指名検索の5つの方法・中小企業のFAQの作り方・GEO(生成エンジン最適化)入門の、実装編にあたる内容です。
1.2026年、お客様の声は中小企業の集客の決め手になっている
「お客様の声って、本当にそんなに見られているの?」
実は、いま見られている度合いは私たちが想像している以上です。
日本のクロス・マーケティングが行った全国2,000人規模の調査では、購入前に口コミを確認する消費者は75.9%にのぼっていました。
口コミを見る理由として目立つのは、「あとで後悔したくないから情報を集めておきたい」「商品やサービスを比較したい」「価格を比較したい」といった、失敗を避けたい・自分なりに比較したいという心理です。
特に「買ったことのない商品を購入するとき」に見る人は68.8%にのぼっています。
参照:クロス・マーケティング「オンライン上の口コミ利用に関する実態調査」
日本のお客様は「失敗を避けたい」「自分なりに比較してから決めたい」という気持ちで、お客様の声を見にきています。
これは大企業に対しても中小企業に対しても同じで、「他のお客様の率直なお声」が、最後の安心材料になっています。
世界に目を向けても、同じ傾向です。
英国のローカルSEO調査会社BrightLocalが2026年2月に発表した最新の世界調査では、地域ビジネスのレビューを読む消費者は97%にのぼり、しかも次のような4つの基準で「使うか使わないか」を判断するようになってきています。
- 4.5星以上のビジネスしか使わない消費者が31%(2025年は17%、1年で約2倍に増加)
- 47%の消費者は、20件未満のレビューしかないビジネスを使わない
- 74%の消費者は、3か月以内に投稿されたレビューだけを参考にする
- 89%の消費者は、事業者からのレビュー返信を期待する
参照:BrightLocal, Local Consumer Review Survey 2026
つまり、お客様は「件数」「鮮度」「返信の有無」を含めて、お客様の声を総合的に評価するようになってきています。
これは中小企業にとって「ハードルが上がった」というよりも、地味な積み重ねが効きやすくなったと捉えられると考えています。
お客様の声を1件ずつ集めて丁寧に返信していく地道な運用が、そのまま集客の成果につながりやすい時代になりました。
1-1.お客様が「使うかどうか」を判断する4つの基準とは
先ほどのBrightLocalの調査からは、2026年のお客様が「使うかどうか」を判断する4つの基準が見えてきます。
これを見て「厳しい」と思うかもしれませんが、実際、自分が普段買い物をする時やサービスを探している時には同じような基準で判断しているのではないでしょうか?
- 星評価:4.5以上が基準ライン(31%が「これ以下は使わない」と回答)
- 件数:最低20件が目安(47%が「これ未満は使わない」と回答)
- 鮮度:3か月以内のレビューを優先(74%)
- 返信:事業者からの返信を期待(89%)
特に4番目の「返信」については、追加で気をつけたい数字があります。
テンプレ返信は50%の消費者を遠ざける、そして19%の消費者は同日中の返信を期待しているとのことです。
「ありがとうございます」だけの定型返信ではなく、お客様一人ひとりのコメントに対して、具体的な内容を含めて返信していくことが信頼につながります。
1-2.中小企業こそ「お客様の声で勝てる」理由
「お客様の声を集めるなんて、大企業に勝てるはずがない」
と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、そうでもないのです。
お客様の声に関しては、中小企業の方が有利になりやすい場面が多くあります。
大企業のレビューは「営業の集積」のように見える一方で、中小企業のお客様の声は「お客様一人ひとりとの関係の集積」として伝わります。
業態を絞り込んでいる中小企業ほど、「特定の文脈での生の声」を集めやすく、それがそのままお客様の安心材料になります。
たとえば「飲食店専門の税理士事務所」のお客様の声には、「飲食店ならではの会計の悩み」が反映されているはずです。
これは、何でも扱う大手の会計事務所のレビューでは出てこない種類の安心感を生みます。
私たちチャコウェブにも、「他の中小企業の制作事例を見て安心できました」とおっしゃっていただくことがあります。
他社事例は、お客様にとっては自分ごととして受け止めやすいので、興味も持たれやすいのです。
2.お客様の声がAI検索の引用源に変わってきている
総務省『令和7年版 情報通信白書』によると、日本の個人の生成AI利用は2023年度の9.1%から2024年度の26.7%へと約3倍に増えています。
企業の業務利用も55.2%に達しており、日本でも生成AIが日常の情報収集や業務に定着しつつあります。
参照:総務省「令和7年版 情報通信白書 個人におけるAI利用の現状」・同 企業におけるAI利用の現状
ここで気になるのは、お客様がAIに何を聞いているか、です。
先ほど紹介したBrightLocalの世界調査では、生成AIを「地域ビジネスのおすすめ」に使う消費者が、2025年の6%から2026年の45%へと1年で7倍以上に増えたことが明らかになりました。
情報源としての順位も、ローカル検索の中で第3位にまで上がっています。
しかも、AIに聞いたあとの行動はこうなっています。
- 82%の消費者がAI生成のレビュー要約を読んでいる
- そのうち23%は、AI要約だけで判断して購入や来店を決めている
つまり、お客様の声は「お客様が直接読む素材」だけでなく、「AIがお客様向けに要約して伝える素材」にもなってきている、ということです。
ご自身の会社・店舗が、AIにどう要約されるか。
これからの集客では、ここが地味に効いてきます。
2-1.日本のAI利用が1年で約3倍に、地域ビジネス用途では世界で7倍に伸びている
日本の個人のAI利用が1年で約3倍、世界の地域ビジネスおすすめ用途では7倍以上という変化は、SNSや動画の普及スピードに匹敵するくらい急な変化です。
中小企業のWeb担当者の方とお話ししていても、「お客様から『AIに聞いたら御社が出てきたので問い合わせました』と言われる機会が増えた」というお声を聞くようになりました。
これは、お客様の購買行動が「検索→比較→指名検索」から、「AIに相談→AI要約を読む→気になった会社を指名検索」へとさらに変わってきていることを示しています。
私たちチャコウェブでも、「ChatGPTで中小企業のホームページ制作を聞いたらチャコウェブが出てきました」というお問い合わせをいただく機会が出てきました。
こうしたお客様は、ホームページに着いた時点ですでに会社の名前と特徴を理解してくださっていることが多く、その後の商談もスムーズに進む傾向があります。
2-2.指名検索して見に訪れるページが自社サイトの事例
残念ながら、自社サイトの事例ページだけあれば安心、ともいえません。
SEOツール会社のSurfer SEOが、2025年3月から8月にかけて約3,600万件のAI Overviews表示ページから、約4,600万件の引用元を分析した結果、AI Overviewsの3大引用元はYouTube約23.3%、Wikipedia約18.4%、Google.com約16.4%でした。
参照:Surfer SEO, AI Citation Report
この数字が示しているのは、「中小企業の自社サイトの事例ページが、そのままAI検索に直接引用される確率はそれほど高くない」という現実です。
ですが、悲観する必要はありません。
中小企業の現実的な戦略は、次の3つを組み合わせることだと考えています。
- 自社サイト側:Review/AggregateRating構造化データで、AIに「お客様の声がある会社」と伝える
- Googleビジネスプロフィール側:第三者として認識される口コミを蓄積
- 第三者レビューサイト・業界比較サイト側:自社で操作できない場所に信頼の痕跡を残す
この3層を整えていくと、お客様がAIに「〇〇でおすすめは?」と聞いたとき、AIが複数の情報源から「この会社は実在し、信頼されている」と判断する材料がそろってきます。
3.購入を後押しする「お客様の声」3つの条件
「事例紹介やお客様の声を載せているけれど、効いている実感がない」
そうおっしゃるお客様もいらっしゃいます。
実はお客様の声には、効きやすい型と、効きにくい型があります。
ここでは、米国Northwestern大学Medill校のSpiegel Research Centerが実施したEC実験のデータをもとに、購入を後押しする「お客様の声」の3つの条件をご紹介します。
参照:How Online Reviews Influence Sales — Spiegel Research Center, Northwestern Medill
このSpiegel研究では、興味深い結果が報告されています。
- わずか5件のレビューを表示するだけで、購入確率が270%上昇(無レビュー比)
- 高価格商品では380%、低価格商品では190%
- verified buyer(実購入確認済み)バッジで購入確率15%向上
- 星評価は4.0〜4.7がピークで、5.0に近づくと逆に下がる
これらの数字から見えてくる、お客様の声の3つの条件を順にご紹介します。
3-1.実名・顔写真があると信頼度が15%上がる
Spiegel研究の「verified buyerで購入確率15%向上」という結果が示しているのは、「誰の声か」が見えることの重要性です。
ECサイトの「実購入者バッジ」と、中小企業の事例ページの「実名・顔写真」は同じ役割をしています。
お客様の目線に立つと、「匿名の絶賛コメント」より「顔の見える方の率直なお声」のほうが、安心して受け止められます。
もちろん、お客様の同意が必要です。
お声をいただく段階で「もしホームページに掲載してもよろしければ、お写真もご一緒にお願いできますか?」と一言添えるところから始まります。
顔写真が難しい場合は、お名前のイニシャル+業種+地域だけでも十分です。
3-2.「具体的な数字」を見せることで稟議に通りやすくなる
特にBtoBの場面で効くのが、具体的な数字を含む声です。
「とても満足しています」より、「半年で問い合わせが2倍になりました」のほうが、決裁者が社内で使いやすい事例になります。
BtoBの担当者の方は、社内稟議で「他社の成功事例」を求められる場面が多く、その時に役に立つお声を集めておくと、商談がスムーズに進みます。
数字を引き出すには、お声をいただくときの質問の工夫が大切です。
「依頼前後で何が変わりましたか?」「具体的な数字で示せる変化はありますか?」と聞くと、お客様も整理しやすくなります。
3-3.完璧すぎるレビューばかりにしない。5.0ばかりは逆効果
Spiegel研究の中で、私が個人的に興味深いと感じているのが、「星評価4.0〜4.7がピークで、5.0に近づくと購入確率が下がる」という結果です。
これは「完璧すぎるレビューは、お客様にサクラっぽく感じられる」ということを示しています。
ですから、「不満のなかった完璧な事例」だけを並べるよりも、「小さな課題はあったけれど、こう乗り越えた」という率直なお声のほうが、結果的にお客様の信頼につながります。
私たちチャコウェブのお客様事例でも、「制作中にこんな悩みがあった」「最初はどうしようか迷った」といった率直なお声を、あえてそのまま掲載するようにしています。
完璧に見せようとしすぎないこと自体が、お客様の安心材料になっていきます。
4.業態別・お客様の声の集め方と載せ方
お客様の声の効かせ方は、業態によって大きく変わります。
BtoBの決裁者と、地域の飲食店を探している消費者と、士業のクライアントでは、見るポイントも信頼の判断基準も違うからです。
ここからは、3つの業態に分けて、それぞれの集め方・載せ方をご紹介します。
4-1.BtoB:決裁者の稟議資料として機能する事例
BtoBの場合、お客様の声を読むのは多くの場合「担当者本人」ではなく、その先の決裁者の方です。
担当者の方がお客様の声・事例ページを「社内稟議の資料」として持ち帰る、というイメージで作るのがおすすめです。
トライベック・ブランド戦略研究所が2024年に発表した「BtoBサイト調査2024」(2023年実施)によると、BtoBの製品・サービス購入で最もよく参考にする情報源は企業Webサイトで56.8%でした。
カタログ・パンフレットの38.0%、営業員説明の36.3%、業界・専門サイトの35.7%を大きく上回り、文字通り「企業Webサイトが情報源の1位」になっています。
さらに、Webサイトの売上貢献度はBtoBで28.8%にも達しており、BtoCの8.3%と比べて約3.5倍の重みがあります。
参照:トライベック・ブランド戦略研究所「BtoBサイト調査2024」
つまりBtoBの決裁者は、まず企業Webサイトの中の「事例ページ」を見にきます。
ここをきちんと整えておくことが、商談の入口になります。
BtoBで効きやすい事例ページの特徴は、次の3つです。
- 数字と業界が一致している(「同じ業界の同じ規模の会社が、半年で〇〇を達成」)
- 1事例ページ=1社で、深く書く構成
- 顧客名・ロゴが出ている(出せない場合は「業界・規模・課題」を具体的に)
顧客名出しのご相談は最初に整理しておくのがおすすめです。
お客様によっては「社名は出さないでほしいけれど、業界と規模なら大丈夫」というご要望もあります。
最初の事例制作の打ち合わせで、掲載範囲を一緒に確認していくと、後のトラブルを防げます。
4-2.BtoC店舗系:Googleビジネスプロフィールが主戦場
BtoC店舗系の業態(飲食・美容・小売・医療・教室など)では、お客様がまずGoogleマップを見ます。
ホームページの「お客様の声」ページよりも先に、Googleビジネスプロフィールの口コミと写真と返信が判断材料になります。
私も最近は「大手口コミサイトより、Googleマップの口コミを先に見るかな」という声を多く聞くようになりました。
ここで先ほどのBrightLocal 2026の数字を思い出してください。
- 89%の消費者が事業者からの返信を期待
- テンプレ返信は50%の消費者を遠ざける
- 19%は同日中の返信を期待
つまり、BtoC店舗系では「いかに早く、いかに具体的に返信するか」が、新規のお客様の判断を左右します。
返信運用のコツとしては、次の3点を意識すると良いと考えています。
- お客様のコメント内容を1つ拾って具体的に触れる(「○○のご感想、ありがとうございます」)
- ネガティブな口コミにも誠実に返信し、改善の意思を示す
- 「次回のご来店も心よりお待ちしております」のようなテンプレ語尾を多用しない
4-3.士業・コンサル:守秘義務との両立
士業の方やコンサルティング業の方からよくいただくご相談が、「お客様の事業情報・経営情報の守秘義務があるなかで、どう成果を見せたらいいか分からない」というお悩みです。
このような業態では、守秘義務を守りながら「成果の輪郭」を伝える工夫が大切になります。
具体的には次のような書き方が考えられます。
- 業種・規模・課題のカテゴリだけを出す(「製造業A社、従業員30名、相続対策」)
- 数字は「比率」で見せる(「税負担を約3割軽減」)
- お客様の同意を取った上で、実名・写真の体験談を別途用意する
特に士業の方の事例ページでは、「数字より、お客様との関係性が伝わるエピソード」のほうが結果的に効くケースも多いと考えています。
「初回相談で何を話したか」「依頼後、安心して任せられた瞬間」など、お客様の心の動きを丁寧に書くと、新規のご相談者の方に「この先生になら相談できる」と感じていただきやすくなります。
5.ステマと自社レビューには手を出さない
ここで、必ず触れておきたい大事な話があります。
2023年10月1日、消費者庁の「ステマ告示」(景品表示法の指定告示)が施行され、口コミ依頼の方法を間違えると行政処分の対象になるようになりました。
規制の対象は「商品・サービスを供給する事業者(広告主)」で、インフルエンサーなどの第三者は規制対象外と消費者庁は明示しています。
参照:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」
そして令和6年度(消費者庁2025年5月公表時点)には、ステマ告示違反による措置命令が約5件出ています。
ここがいちばん大切なところなのですが、いずれも大手・中小を問わず「事業者ウェブサイトに第三者投稿を『PR』や『広告』表記なしで転載した」ことが問題になっています。
5-1.報酬を渡して口コミを書いてもらうと措置命令の対象に
代表的な事例を3件ご紹介します。
事例1:大正製薬「NMNtaisho」措置命令(2024年11月13日)
インフルエンサーの方が投稿した商品レビューを、PR表記を付けずに自社ECサイトに転載していたことが、ステマ告示違反として措置命令の対象になりました。
参照:消費者庁, 措置命令(大正製薬株式会社)
事例2:ロート製薬 措置命令(2025年3月25日)
消費者モニター(一般応募者)に自社サプリ「ロートV5アクトビジョンa」のInstagram投稿を依頼し、投稿側はPR表記をしていたものの、その投稿を自社サイトに転載した際に広告表記なく掲載していたことが、ステマ告示違反として措置命令の対象になりました。
大手の事業者が連続して措置命令を受けているという点で、業界全体に強いメッセージとなっています。
事例3:スマイルスクエア(歯科クリニック)措置命令(2025年3月17日)
歯科クリニックが患者9人に対して、Googleマップで高評価の口コミを投稿することを条件に、5,000円分のプリペイドカードや治療費の割引を提供していたことが、ステマ告示違反として措置命令の対象になりました。
参照:ITmedia NEWS, 2025年3月18日報道
これらの事例から見えてくる、やってはいけないことを整理します。
- 報酬・割引・物品と引き換えに口コミを依頼する
- インフルエンサーの方の投稿を「PR」表記なしで自社サイトに転載する
- 自社スタッフや関係者が、消費者を装って口コミを書く
「うちは大手じゃないから関係ない」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、スマイルスクエアの事例のように、地域の中小企業も対象になっています。
むしろ、中小企業の方が「口コミの数を増やしたい」というプレッシャーから、つい一線を越えてしまうリスクがあります。
また、「このくらいはOKですか?」といった、ルールの隙間を突くようなアイデアを相談されることがあります。
グレーゾーンであっても長期的にはリスクになりやすいため、私は必ずポリシー遵守の方向で実施していただくことを求めています。
5-2.自社サイトにGoogleマップの口コミを並べても星マークは出ないことを知っておく
もう一つ、知っておきたいルールがあります。
Googleの公式仕様によると、自社サイト上で自社についてのレビューを構造化データで載せても、検索結果の星マーク(リッチリザルト)は表示されません。
参照:Google検索セントラル, Review snippet (構造化データ)
これは「自社が自社について載せるレビュー」として、Googleが意図的に対象外にしている仕様です。
理由は、「自社が自社についての評価を載せると、好意的なレビューだけを抜粋できてしまう」からです。
がっかりされた方もいらっしゃるかもしれませんが、これは「だからこそGoogleビジネスプロフィールや第三者レビューサイトの口コミが大事」ということでもあります。
お客様の声を効かせるなら、自社サイトと第三者サイトを組み合わせて整えていくのが現実的な戦略になります。
5-3.正しい依頼の仕方は「インセンティブなし・PR表記・同意を取る」
では、どう集めればよいのでしょうか。
中小企業の方が安全に、かつ効果的にお客様の声を集める手順をご紹介します。
これは基礎部分なので覚えておきましょう。
- アンケート(満足度調査)から始めて、お声をいただける方に「ホームページへの掲載をお願いできますか?」と確認する
- お礼はあくまで「アンケートへのお礼」として、口コミ内容と紐づけない(500円のスタバカードなど)
- インフルエンサーの方に依頼する場合は、必ず「#PR」「#広告」表記を投稿に入れていただく
- 掲載前に、お客様に最終確認をしていただく
短期的に口コミ数を稼ぐ手段に走ると、長期的にはブランドを毀損するリスクが大きいと考えています。
誠実に集めたお客様の声は、集めにくいかもしれません。
しかし、正当に集め続けていくもののほうが長く効果をもたらします。
6.今日から始める3ステップ
ここまで読むと、「やることが多そう」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
ご安心ください。
完璧を目指す必要はなく、まずは小さく始めるところから入っていきましょう。
6-1.ステップ1:お客様5人にお声がけする
最初の一歩は、既存のお客様5人にお声を聞くことです。
「特に満足してくださっていそうな方」を5人ピックアップして、メールやLINEで連絡を取ります。
質問は、次の3つだけで十分です。
- 依頼前にどんな不安をお持ちでしたか?
- 弊社・当店を選んだ決め手は何でしたか?
- 実際にご利用いただいて、いかがでしたか?
5人全員から返信があるとは限りません。
3人からお返事をいただければ十分だと考えています。
予算は0円、所要時間は1時間ほどで動ける一歩です。
6-2.ステップ2:事例ページかお客様の声ページを1ページ作る
5件のお声が集まったら、それをまとめて1ページ作ります。
ページの構成は、次の通りです。
- 1件あたり300〜500字程度のコンパクトな分量
- 業種・業態がわかる短い見出し
- 同意をいただけた方は、実名・お写真も
- お声をそのまま転載するのではなく、本文として整える(修正前にお客様に最終確認をいただく)
構造化データ(Review・AggregateRating)の実装は、制作会社にご依頼いただくのが現実的です。
「自社の事例ページに、Review構造化データを実装してほしい」と伝えるだけで、専門用語を覚える必要はありません。
6-3.ステップ3:Googleビジネスプロフィール運用+事例の定期追加
事例ページが1ページできたら、そこから運用フェーズに入っていきます。
- BtoC店舗系:Googleビジネスプロフィールの口コミ依頼を、日常の接客や会計の最後に組み込んでいく
- 全業態共通:月1〜2件のペースで、新しい事例ページを追加していく
- 返信運用:BrightLocalの「19%が同日中の返信を期待」を意識して、24時間以内の返信を目標にする
1年後、Googleビジネスプロフィールや事例ページに並んでいるお客様の声を見たとき、それは中小企業のもっとも強い集客資産の一つになっていきます。
少しずつ伸ばす方法ですが、それでも実行してみると大変に思うかもしれません。
自社のスタッフだけで手が回らないことも多いでしょう。
その場合は、支援会社に相談して依頼をするのも手です。
7.まとめ
お客様の声は、商品やサービスの説明では伝えきれない「お客様の安心感」を、次のお客様が「自分が利用したらどうなるか」を疑似体験してもらう仕組みです。
そしてその仕組みは、2026年にはGoogleにも、AI検索にも、「この会社は実在し、信頼されている」という証拠として伝わるようになりました。
最後に、今日のポイントを振り返ります。
- お客様の声は「件数・鮮度・返信」が判断基準になっている
- ChatGPTなど生成AIをローカルおすすめに使うお客様が1年で7倍に
- 効くお客様の声は「実名・具体的な数字・完璧すぎない」がポイント
- 業態別に集め方・載せ方を変える(BtoB/BtoC店舗/士業・コンサル)
- ステマ規制・「自社が自社について載せるレビュー」のルールを必ず守る
- 今週、お客様5人にお声がけするところから始める
完璧に全部やる必要はないので、まずは自社が一番手をつけやすいところから1つ、今週中に動いてみませんか?
1年後、ホームページとGoogleビジネスプロフィールに並んでいるお客様の声を見たとき、きっと景色が変わっているはずです。