塗装会社がホームページを作って集客につなげるには、どうすればよいのでしょうか。
「人づての集客に頼り切り…」
「他社がカッコいいホームページを作った。うちもなんとかしたい…」
「下請けメインの状態をなんとかしたい…」
「ネットに詳しくないから、ホームページをどうしたらよいのかわからない…」
いざ作ろうと思っても、このようにお悩みの方がいらっしゃるかもしれません。
今回は、「とりあえず作っておけばいい」から脱して、お客様から信頼を得られるホームページにすることに着目した作り方を解説していきます。
新規で制作する方にも、リニューアルをお考えの方にも参考になる内容です。
1.塗装会社はホームページからの集客と相性が良い
集客窓口として、塗装業はホームページからの集客と相性が良い業界です。
塗装業は、「塗装しませんか?」など積極的な営業には向いていません。
「こういう時には塗装をしたほうがよいですよ」と注意を向けることはできますが、基本は「待ち」の姿勢で受注することが多いと思います。
この時お客様が探し始めた時に窓口となるのがホームページ。
つまり、良いホームページかどうかでお客様からの問い合わせに影響するということです。
では、お客様が「良いな」と思う塗装会社のホームページとは、どのようなものでしょうか?
糸口は、お客様が置かれている状況を良く知ることです。
お客様がぼんやり不安に思っていることをホームページで解決すれば、問い合わせ行動につなげやすくなります。
2.お客様の状況をよく知ろう
やみくもにホームページを作り始める前に、塗装業者を探しているお客様について理解することから始めてみましょう。
2-1.お客様はなぜ塗装を依頼したいのか
「家を建ててから10年以上経ったから、そろそろ塗り替えたほうが良いかな」
「気が付いたら壁が色褪せていた。塗料が劣化してしまったかな」
このように必要に迫られて検討するケースがほとんどです。
「塗装したいな」という欲求から探す人は多くないでしょう。
2-2.お客様はどうやって塗装業者を探すのか
- 知人から紹介してもらう
- チラシや広告からの集客
- ネットで検索する
今はこの3点がほとんどです。
伝手がない場合は、ネットで検索するのが普通です。
つまり、ホームページは重要な集客の窓口となります。
紹介の場合は話がすぐに進みますが、検索の場合はじっくり念入りに検討します。
- ホームページの情報を何社か見比べる
- サービス内容を見る
- クチコミを調べる
- 料金を調べる
この時、ホームページで信頼できる会社かどうかも見極められています。
2-3.お客様は塗装についてどう考えているのか
塗装は、食料品のように何度も買うものではありません。
塗装の依頼に慣れている人や知識が豊富な人は少数です。
高額ですから、失敗もしたくありません。
そう、お客様の多くは塗装に対して
「不安がいっぱい」
の状態です。
不安だからこそ、
「優良な塗装業者の選び方」などの記事やYouTubeを見て、なんとか失敗しないようにしています。
3.塗装業者に必要なのは「安心して任せられる」と思ってもらえるホームページ
不安な気持ちを抱えているお客様に、ホームページで安心してもらいましょう。
「納得する仕事をしてくれそう」
「安心して任せられそう」
「見積もりをお願いしてみようか」
このように思ってもらうことが信頼の第一歩となります。
実際にはきっちりと仕事をしているのに、ホームページから問い合わせが少ないことがあるかもしれません。
それは、ホームページでお客様に「きちんと仕事をする会社」だと見せていないからです。
「まずは問い合わせしてもらえれば、わかってもらえる」
と考えてしまうかもしれませんが、それではお客様にあなたの会社の良さが伝わりません。
伝わる前にお客様が立ち去ってしまうのです。
3-1.お客様がホームページを見て安心する3つのポイント
お客様は、以下の3つをホームページで注視しています。
- 仕事ぶりに納得できる、誠実さが伝わる
- わかりやすい情報提示
- 人となり、会社の雰囲気がわかる
上記を盛り込むホームページの作り方について説明していきます。
4.トップページで会社の特徴を伝える
トップページはお客様を出迎えるホームページの重要な部分。
ぜひキャッチコピーを載せましょう。
カッコいい言葉でなくても構いません。
自社の強みをひと言で表現することが大切です。
「〇〇年の実績、確かな技術で信頼と実績を積み上げてきました」
「お客様との対話を大切に、丁寧な仕事をします」
「一級塗装技能士、外壁劣化診断士が品質にこだわります」
それから、キャッチコピーと関連する自社の強みを説明し、お客様が抱えている問題を挙げて相談を促すようにします。
このように、どこに強みがあるのかがわかると、特徴がぱっと見で分かるようになります。
5.サービス内容のわかりやすい説明をする
5-1.取り扱いサービスについてそれぞれ解説する
など、それぞれのサービスについて素人がわかるように説明しましょう。
専門用語はできるだけ使わないことがポイント。
人は、わからないものに不信感を抱きます。
「わかりやすい説明をしてくれる=信頼」
です。
5-2.料金の目安について説明する
料金の相場がわからないお客様は、どのように予算を立てれば良いのかもわからずにいます。
- 何に、どれだけ費用がかかるのかの解説
- プランの例と料金をいくつか表示する
- 保証内容を説明する
これらがあると、料金の予測を立てやすくなり、お客様に喜ばれます。
建物の大きさや塗料の種類によって大きく料金が変わるとは何となくわかっているものの、目安を知りたいと思っているのですね。
お客様との認識のすれ違いも防げます。
5-3.見積もりから完了までの流れを説明する
サービス全体の流れをわかりやすく説明します。
- どの時点で契約を結んだことになるのか
- 工期はどのくらいかかるのか
- アフターフォローはあるのか
お客様にとってはわからないことだらけです。
ホームページを見た段階で納得すれば、問い合わせにつながりやすくなります。
5-4.施工実績の紹介をする
施工実績はこまめに紹介しましょう。
ブログを利用して、写真とともにアップしていきます。
写真だけを載せる会社もありますが、できるだけ説明も加えたほうが親切です。
このように施工実績を紹介していくと、信頼が蓄積していきます。
お客様からの感想をいただいて掲載するのもオススメです。
- 施工前と施工後の写真
- 施工期間
- 施工箇所
- 塗装の概要
- 補修した箇所の紹介
6.どのような会社か、雰囲気を伝える
お客様は、ホームページから会社の雰囲気を読み取ろうとします。
あまりに人の雰囲気が感じられないホームページでは、魅力が伝わりません。
今は共感するところに依頼したくなるお客様が増えています。
塗装という仕事に対する姿勢や想いを表現しましょう。
スタッフの写真を掲載したり、代表のあいさつを載せたりするのも良いでしょう。
こだわりを伝えることが、お客様の安心につながります。
「毎日作業終了後に、お客様に丁寧に報告をいたします」
「職人としての作業品質にこだわります」
7.デザインは会社のイメージを反映する
ホームページがネット上では会社の顔となります。
温かい雰囲気、カッチリと職人らしい雰囲気、歴史を感じさせる重厚感など、会社のイメージをデザインでも表現してみましょう。
デザインは素人っぽいデザインでは信頼を下げてしまいます。
予算がない場合、無料サービスを利用されるケースがあるかもしれません。
開業時で予算がない場合には仕方がないこともありますが、早めに予算を組んで信頼されるようなホームページにリニューアルすることをオススメします。
「10年も前のホームページのまま」
このような古いホームページを放置してしまうケースも信頼低下を招きます。
定期的にデザインを見直して作り直しましょう。
8.基本的なSEOを施す
SEOとは、意図したキーワードでの検索結果に適切に表示してもらうようにすることです。
塗装業は地域密着型の業種です。
地域の人々が検索した時に表示されるようにしなければなりません。
例:〇〇市の外壁塗装 屋根塗り替え ちゃこ塗装株式会社
このように、ページのタイトルに地域名を入れるなどを制作会社にお願いしましょう。
8-1.Googleビジネスプロフィールに登録しよう
Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップなどで出てくる会社の詳細やクチコミのことです。
自動的に会社事務所が登録されているかもしれません。
その場合でも、ビジネスオーナーとしてGoogleに登録しておきましょう。
クチコミへの返信ができるほか、臨時休業の設定や写真のアップなどができるようになります。
事前にかかれている情報が間違っていることもあるので、書かれている情報をしっかりチェックしてみましょう。
編集で修正ができます。ホームページ情報、営業時間、電話番号、写真など、追加出来る情報をアップして充実させます。
クチコミが入っていたら丁寧に返信を入れるのがおススメです。クチコミを参照している人への印象も良くなります。
9.SNSで地域の認知度を高めよう
Twitter、Instagramなど、SNSで情報発信をしている会社には良いイメージを持つ人が多いものです。
SNSで頻繁に投稿を見ていると、「単純接触効果」でそのアカウントに好印象をもつようになります。
サービスの透明性や、業務への前向きな雰囲気も信頼を高めるきっかけになります。
また、GoogleやYahooだけではなく、SNSで検索をして調べものをする人が増えています。
SNSは集客窓口の一つと考えましょう。
施工事例として更新したブログのお知らせをSNSで発信したり、日々の業務風景をアップしたりしてはいかがでしょうか?
仕事ぶりは意外と見られていないため、こうして発信することでお客様からの印象が変わっていきます。
塗料の選び方や、塗り替えを検討する見極めポイントなどをブログやSNSで情報発信すると、塗装について興味が出てきた人に見てもらえるようになります。
また、ブログやSNSをきっかけに問い合わせを受ける可能性も出てきます。
10.まとめ
「うちはしっかり仕事してます!ぜひお問い合わせください!」
たたみかけるような強い営業は、お客様にとっては嬉しくありません。
それよりも、どういう会社なのか特徴を出して、普段のまじめで丁寧な仕事ぶりを見てもらうのが集客への近道となります。
- お客様の視点に立ち、塗装についての考え方を理解する
- お客様が不安に思う点をホームページ上で解決できるように制作する
- ブログで施工実績をアップしていき、信頼構築の資産を溜めていく
- 基本的なSEOを制作会社に依頼する
- Googleビジネスプロフィールに登録し、情報を編集する
- SNSは積極的に取り組んでみる
大切なのはお客様のことを理解することです。
お客様の立場に立って考えると、問い合わせ前から不安な気持ちを抱えていることがわかります。
一つひとつ解決していき、心をほぐしていきましょう。
地味な作業が多いように思われるかもしれませんが、ネットでも地道な努力が実を結びます。
この記事が少しでもお役に立てば本当にうれしく思います。