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お子様の入園を控えている保護者にとって、幼稚園/保育園のホームぺージは、園の詳しい情報を得る重要な情報源です。
ホームページをすでに持っている、またはホームぺージ制作を検討している幼稚園/保育園が増えています。
しかし、保育のプロでもホームぺージの制作に関しては、
「どんな情報を載せればいいの?保護者が知りたい情報ってどんな情報なんだろう・・・」
「よく”便利なSNSで集客アップ!”なんて聞くけど、そもそもSNSって何?安全なの?」
とネットにあまり詳しくなく、疑問や不安を抱いている担当者も多いことでしょう。
そこで今回は、保護者が求めるホームページの制作ポイントや参考になる掲載情報例をご紹介します。
また、ネットでの情報発信の手段として便利なSNSの種類や運用方法も解説。SNSの運用には、それぞれの特徴と注意点をしっかりと理解することが重要です。
ホームページとSNSを上手に活用して、多くの保護者の方に園の特徴・魅力を存分にアピールしましょう。
もくじ
幼稚園/保育園選びで
「こんなはずじゃなかったのに・・・」
と、入園した後に後悔したくない!というのが、保護者の強い思い。
それと同様に幼稚園/保育園側も、いろいろ考えご縁があって入園してもらったのに、
「教育方針や保育内容が思っていたイメージと違った」
「給食内容や遊びの環境・設備に不満を感じる」
など、園からの保護者への情報不足が原因でトラブルが発生することもあります。
「不満を抱え、モヤモヤした気持ちのまま通園してほしくない」と考えている運営側も多いのではないでしょうか。
保護者が幼稚園/保育園の情報を得る方法には、いくつかのルートがあります。
特に一番信頼できる情報は、その園にお子さんを通わせている保護者の生の声(口コミ)です。
そして、口コミが良かった園を知った保護者が次におこなう行動が、ホームページで詳細を自ら確認すること。
スマートフォンがあれば、いつでもどこからでも、思い立ったときにホームページが確認できます。
総務省の調査によると、2020年の個人インターネット利用端末で一番多いのがスマートフォンの68%。ついでパソコンが50%、タブレットが24%です。
この調査からもわかるように、【スマートフォンでのホームページの見やすさへの対応】が必要になります。
スマートフォン対応がされていないホームページはとても見にくく、せっかくホームページに訪れてもらっても、読む前に閉じられてしまう確率が高いでしょう。
ホームページを公開する前に、パソコンとスマートフォンの両方からデザインや読みやすさを確認することが大切です。
参照:総務省|令和3年版 情報通信白書|インターネットの利用状況 (soumu.go.jp)
幼稚園/保育園がホームページの運用をする際は、「保護者目線」を意識した情報発信を心がけましょう。
ホームページのターゲットは「保護者」です。
保護者の目線になって考えることで、読み手が本当に必要としている情報の発信ができます。
幼稚園/保育園へお子さんを通わせる意味や考え方は、保護者によって異なります。
教育カリキュラムや英才教育に力を入れている方、体育機能を伸ばしたい方や教育よりも楽しい毎日を子どもらしく過ごしてほしいと考えている方などさまざま。
しかし、どの保護者にも共通することは、「大切な子どもを安心・信頼して預けられる幼稚園/保育園に入れたい!」ということです。
園を選ぶ際の重要なポイントとなるのが、入園や毎月の保育にかかる費用の大きさ。
しかし、それよりも保護者が重要視するのが、園に対する安心感と信頼なんです。
保護者の方にお子さんの充実した園生活をイメージしてもらえるような、信頼をあたえられる情報発信が必要です。
発信する情報内容と共にとても重要なのが、ホームページの【デザイン】です。
情報のわかりやすさに加え、園の雰囲気や魅力が伝えられるデザインが必要になります。
遊びを重視している園であれば、園児の笑顔の写真やカラフルで元気な印象をあたえるデザインがぴったり。
クレヨンや水彩画風のイラストを使用すれば、園のイメージを柔らかくし、優しい雰囲気をアピールできます。
反対に落ち着いた色合いで、イラストをあまり使用しないデザインは「しっかりとした園」という印象をあたえることになり、他の園との差別化がはかれます。
保護者の視覚を通してダイレクトにイメージを届けるのが、ホームページのデザインです。
幼稚園/保育園の方針や雰囲気に合ったデザイン選びを心がけましょう。
保護者の方に安心・信頼を感じてもらえる情報内容とは、どのような内容なのでしょうか?
園のホームページを見るだけで、保護者の知りたいことや疑問・不安がすべて解決できる情報内容にしたいものですね。
まずは、保護者が知りたい基本情報をご紹介しましょう。
■教育・基本方針:教育内容・学科、力を入れている分野、担任・副担任の配置人数など
■園長・先生・スタッフの紹介:園長の思い、教職員・スタッフ紹介
■施設・園庭:園の施設案内、園内・園庭で遊べる遊具や安全性
■保育料:入園・月謝の他に備品購入費(制服や体操着、鞄など)、年間行事に関わる追加費用
■延長保育の有無:延長保育の内容・追加保育料
■通園方法:園バス有無やルート・時刻表、保護者が送迎の場合(徒歩・自転車・車)
■昼食:給食に関すること(献立内容、アレルギー対応の有無、用意するものなど)
お弁当に関すること(内容の指示、週のお弁当の頻度、用意するものなど)
■年間行事・1日の保育スケジュール:どんな年間行事があるか、1日の時間割り
■非常時の対応:災害時、非常事態時の対応・連絡方法など
■アクセス:最寄りの駅からの交通機関利用方法
■問い合わせ:電話では質問しにくい内容でも、メールであれば気軽に質問ができる
基本情報以外にも、保護者が実は知りたいと思っている【園選びの見極めチェックポイント】があります。
幼稚園/保育園では、保護者からなる父母会を設けている園が多くあります。
しかし父母会の活動は「全家庭必ず入会。会費・役割の負担大」や「できる人ができる範囲で関われば良い」と園によって保護者の負担は大小さまざま。入園してみないとわからないケースがほとんどです。
家事や仕事で忙しい方や保護者同士の関りが苦手な方にとって、父母会の負担が大きい園は、できることなら避けたいもの。
反対に積極的に参加したい保護者の方も多くいるのも事実です。
父母会の役割が事前にわかれば、入園後に「こんなはずじゃなかったのに・・・」と悩まれる保護者が減りますね。
ホームページの写真だけではなかなか判断が難しいのが、施設の清潔感です。
どのような頻度で清掃をおこなっているのか記載しましょう。清潔で掃除が行き届いた園という好印象をあたえられます。
水回りの清潔感は特にチェックされる重要箇所。
その中でも特に、トイレは清潔感と設備を重要視している保護者が多いのです。
トイレに関するチェックポイントは、
トイレは毎日使うもの。使ってみないとわからないトイレ情報やトイレトレーニングの有無が事前にわかっていれば、保護者も安心して子どもを通わせられますね。
最近は小学校受験への関心が高まり、進路先を見据えた幼稚園/保育園選びをする保護者が増えています。
教育に力を入れている幼稚園/保育園は、卒園児の入学先を示すことで、受験に関心のある保護者の信頼が得られます。
在園児の保護者のコメントを掲載することで、口コミ効果が期待できます。現在通っている方の生の声は、とても説得力があり信頼できるもの。
良いコメントだけではなく、苦情や要望なども記載してみるのもおすすめ。
その苦情や要望に対して、どのように園が対応したのかも保護者の園選びの基準になります。
プレクラスや園庭開放デー、未就学児参加イベントなどの開催日時を掲載しましょう。
ホームページで保護者の方に好印象を持ってもらえても、体験会などの参加情報がなければ足を運んでもらえません。
育児や仕事で忙しい保護者の方のために、事前に予定が立てられるよう早めの掲載をおすすめします。
告知に合わせて前回のプレクラスなどの様子を掲載しましょう。
保護者に緊張せずに気楽に参加してもらえるような告知を心がけると印象もアップします。
「入園までどのようなスケジュールで準備をすれは良いのか」を知りたい保護者が多くいます。
など、入園に関わる細かいことまで、保護者にとって初めての入園は不安でいっぱいなのです。安心して入園準備をしてもらえるように、保護者の目線になった情報提供が安心・信頼へとつながります。
男性保育士を積極的に採用している幼稚園/保育園は、男性保育士の有無や保育への関りについて記載すると良いでしょう。
男性保育士の保育への関りについて、ジェンダー偏見をもっている保護者がいるからです。特に女の子をもつ保護者の中には、「トイレのお世話を男性保育士にされるのはイヤだ」と抵抗感を抱く方が多くいます。
世界で問題になっている「ジェンダー差別」ですが、日本でも就業に関するジェンダー平等への取り組みが積極的におこなわれています。
しかし、幼稚園/保育園で働く男性保育士の就業率は、女性保育士に比べ圧倒的に少ないのが現状です。
事前に保護者からの理解を得ることで、ジェンダー差別によるトラブルの防止になるでしょう。
ホームページには、その園ならではのイベントや保護者に親しみを感じてもらえるような情報を掲載しましょう。
ほとんどの園で入園前におこなわれる「プレクラス」や「未就学児体験会」。
園にとっては、保護者に園の教育方針や保育の雰囲気を確認してもらえる、大切な機会ですね。
この見慣れない場所での初めての参加行事、子ども以上に緊張する保護者が多いんです。
「子どものためにいろいろとチェックをしなければ!」とわかってはいるものの、自分が緊張しすぎて、帰宅後にチェックのし忘れに気づくこともあります。
ホームページ上で事前に園の雰囲気や先生・スタッフの顔を見知っているだけでも、当日の緊張感が和らぎます。
では、どのような情報が保護者に親しみを感じてもらえる情報なのでしょうか?
など、入園してみないとわからない、園ならではの情報を発信してみるのはいかがでしょうか。
「ホームページの集客アップを狙うなら、いまやSNSはかかせない!」と耳にしたことはありませんか?
幼稚園/保育園の認知度アップにとても効果的な方法が、SNSでの情報発信です。
しかし、とても便利なツールであると同時に、思わぬトラブルの原因にもなります。
活用するメリットや特徴、注意点をしっかりと理解し、安心安全なSNS運用をおこないましょう。
SNSとは、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略。
インターネット上で友人や知人同士が集まり、社会的なコミュニティを構築するサービスのことです。
主なSNSには、「Twitter」「Instagram」「Facebook」「YouTube」「LINE」があります。
大まかなメリットは以下のとおりです。
それぞれ細かなメリットや特徴が異なり、どのような情報を発信するかによって向き不向きがあります。
ハッシュタグを使った検索やリツイートなど情報の拡散力が高く、タイムラインで瞬時に情報を発信できる。140文字以内の文章・画像・動画の投稿が可能。イベントの案内や報告、日々のちょっとした一コマを気軽に配信。入園を考えている保護者の方への情報提供におすすめ。
写真・動画をメインにしたSNSで、視覚でアピールする情報発信。ストーリーズと呼ばれる24時間限定の動画配信が人気。ハッシュタグを通じて、フォロワー以外の人とのつながりを持つことができる。ホームページに載せるほどでもない、毎日の園内の様子を気軽に発信できる。
新しい交流関係を結ぶ目的よりも、すでに交流のある友人や知人との情報交換、近況報告の場として利用するユーザーが多い。テキスト・画像・動画の投稿が可能。園のアカウントや投稿にいいね!・コメント・シェアをしてもらうことで、保護者の友人の友人にまで園情報が届けられる。
撮影した動画を投稿できるサービス。園長の教育方針に対する思いやイベント行事の動画などを配信。特定の人だけが見て楽しめるように、閲覧制限もできる。
メッセージのやり取りや通話など、ネットワークを通じて情報交換をするモバイルとして使用するユーザーが多い。ビジネス向けのアカウント運用が可能。幅広い世代が利用している。登録済みの保護者へのイベント変更連絡など、一斉送信ができるのでとても便利。
より効果的にSNSを運用するためには、いくつかのポイントがあります。
また思いもよらないトラブルを引き起こさないためにも、SNSでの情報発信における注意点をしっかりと理解しておきましょう。
できるだけ定期的に新しい情報を発信し、多くの人に楽しんでもらいましょう。
何か発信したいときにだけ利用するのでは、運用している意味がありません。
毎日は大変でも、週一回など投稿頻度を決めて、無理なく楽しく続けることが大切です。
複数スタッフで投稿作業をおこなう際は、運用マニュアルを作成しましょう。投稿画像や文章の言い回し、投稿頻度などが決まっていることで、スムーズな運用と統一感のある読みやすい情報発信ができます。
SNS運用の予算に余裕がある場合は、プロのSNS代行業者に依頼する方法もあります。
投稿にかかわるスタッフの手間や時間が省け、本業の保育業務に集中できるので便利です。
SNSでトラブルになる原因の多くが、個人情報の流出や誤った取り扱いです。
登録者の個人情報を誤って流出したり、許可なく保護者や園児の顔を載せてしまったりしてトラブルになることが多々あります。
トラブル防止のために、スタッフそれぞれが個人情報の取扱いに対し正しい知識を持つこと。
撮影に関しては、顔が映らないように撮影する方法や年度またはイベントごとに掲載の許可申請の手続きをおこなう方法があります。
ITリテラシーとは、ITに関する理解や適切に有効活用するためのスキルのこと。
いくつかあるリテラシーの中でも、インターネットリテラシーがSNSの運用にとって大切になります。
インターネットリテラシーとは、数多く存在するインターネット内の情報から正しい情報かどうかを判断する能力、読み手のユーザーに対して節度ある振る舞いができるかなど。
SNSで生じるトラブルを予防し対処できる、スタッフのトラブル回避能力の習得が大切です。
SNSの誤送信には十分に注意しましょう。
誤字脱字などの間違いは編集または削除して再送信すれば済みます。
しかし、運用スタッフがプライベートで使用しているアカウントと間違って、個人的な情報を誤送信してしまうケースも。場合によっては、スタッフや運営側の信用を失ってしまうことになりかねません。
情報の送信時には、チェック体制の強化などスタッフへの指導を徹底し、トラブル防止に務めましょう。
安心してSNSを運用するために、下記をご覧ください。
参照:国民のための情報セキュリティサイト (soumu.go.jp)
保護者が求めるホームページの制作ポイントや参考になる掲載情報例、SNSの特徴と運用の注意点をご紹介しました。
「うちの子にも通わせたいな!」と保護者に感じてもらえるような、安心と親しみをあたえられる情報発信が集客のカギをにぎっています。
多くの方に幼稚園/保育園を知ってもらうために、効果的な情報発信がSNSです。
しかし、間違った活用で保護者の信用を失い、トラブルになる可能性もあります。
ホームページやSNSを使っての情報発信は、継続することで効果を少しずつ実感するものです。
保護者や園児との新しい出会いを思い浮かべ、楽しみながらホームページ制作に取り組んでみてはいかがでしょうか。