アクセシビリティ重視のウェブ制作

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中小企業のホームページ制作で事業の価値を引き出します。良いホームページの作り方や運営の方法、集客に役立つヒントをお届けします。

ホームページの代表あいさつ文の書き方。材料の集め方から公開前のチェックまで

ホームページの代表あいさつ文の書き方。材料の集め方から公開前のチェックまで

「例文を見ながら書いてみたのですが、どこの会社にもありそうな文章になってしまいました」

代表あいさつの原稿づくりで、よく伺う言葉です。
型に沿って書けるようになった次に、この壁が来ます。

この記事では、ホームページの代表あいさつ文の書き方を、材料の集め方から公開前のチェックまで工程の順にお伝えします。
私たちが制作の現場でお客様と一緒にやっていることを、そのまま書いていきます。

業種別の例文は、別の記事に8業種ぶんまとめています。
例文をお探しの方は、先にそちらをご覧ください。

こちらの記事は、その例文を自社の言葉に置き換えるための記事です。

伝わる言葉の作り方をサンプルつきで解説しています

 

もくじ

1.代表あいさつは「誰が、何を大事にしている会社か」を示す場所です

代表あいさつを読みに来るのは、会社に強い関心を持った人です。

  • 発注先を検討している人
  • 応募先を検討している求職者
  • 取引や投資を検討している人
  • 製品やサービスに興味を持ち、会社のことを知りたくなった人

比較検討で迷ったとき、人は他と違うところはないか、どんな姿勢で事業をしているのかを見極めようとします。
その材料の一つが代表あいさつです。

 

1-1.読み手が知りたいのは、社長の人柄より会社の向かう先です

採用の場面には、参考になる調査があります。
就職みらい研究所の『就職白書2026』で、2026年卒の学生1,326人に「就職活動で知りたいと思っていた情報」を聞いています。

  • 経営方針・事業戦略:47.4%
  • 企業の理念:40.3%
  • 経営者や従業員に関する情報:12.9%

参照:就職みらい研究所『就職白書2026』データ集(2026年2月)

新卒学生を対象にした調査で、ホームページに限った設問でもありません。
それでも、傾向ははっきりしていると思います。
読み手が知りたいのは社長がどんな人かより、この会社はどこへ向かい、何を大事にしているかです。

代表あいさつに書く経歴や創業の経緯は、その答えにつながる範囲で足ります。
自分語りになりそうで気が引ける、という方には、むしろ安心できる数字ではないでしょうか。

 

1-2.Googleも「誰が、なぜ」を見ています。ただし順位が上がる話ではありません

以前のこの記事には、代表あいさつは検索エンジンの評価材料になる、という見出しがありました。
今回あらためてGoogleの公式ドキュメントを確認し、この見出しは取り下げることにしました。

Googleは、コンテンツを評価する観点として「誰が、どのように、なぜ」を挙げています。
一方で、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)については次のように明記しています。

E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-T が優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。

参照:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」

代表あいさつは、誰が、なぜこの事業をしているかを示せる場所です。
ただし、載せれば順位が上がるという公式の説明はありません。

検索のためではなく、読む人のために書いたものが、そのまま有効だと考えています。
例文記事でお伝えしたAI検索の話と、同じ考え方です。

 

2.書く前に、材料を集めます

材料を集めずに書き始めると、定型文になります。
お客様第一、誠実に、地域に根ざして、という言葉しか出てこないのは文章力の問題ではなく、材料がまだ手元にないからだと考えています。

 

2-1.あいさつ文のための質問は、あまりしていません

正直にお伝えすると、私たちは代表あいさつのために質問をすることがあまりありません。

ホームページを作るとき、私たちはお客様の事業について、かなり深くお話を伺います。
どんなお客様が多いのか、なぜこの仕事を始めたのか、他社と何が違うのか、といったことです。
事業を知りたくて聞いているうちに、お客様の口から思わず出る言葉があります。

そのとき「ここは代表あいさつで使いたいですね」とお伝えして、その言葉を拾っておきます。
あいさつ文の材料は、あいさつ文を書こうとして出てくるものではなく、事業の話をしている途中で出てくるものだと感じています。

お客様ご自身も、話しているうちに自社の特徴や強みを自覚していかれます。
それが、あいさつ文に自然と反映されていきます。

この進め方で、あいさつ文が変わった支援先があります。
放課後等デイサービスと音楽教室です。

以前は定型文だったあいさつ文が、変わっていきました。
ご自身も利用者と同じような境遇を経験し、それが事業を始めるきっかけになった、という経緯が語られるようになったのです。
書き直したあと、利用者や体験レッスンのお申し込みが増えています。
あいさつ文だけの効果とは言い切れませんが、会社の姿勢が伝わる場所が一つ増えたことは確かだと思います。

 

2-2.一人で書くときは、誰かに事業の話をしてみましょう

聞き手がいない場合も、同じことはできます。
社員やご家族、付き合いの長い取引先の方に、自社の事業について話してみましょう。
出てきた言葉をメモしてもらうか、スマートフォンで録音しておくと、あとで拾えます。

話題は、あいさつ文のことではなく事業そのものにします。
私たちのヒアリングに近い話題を挙げると、次のようなものです。

  • 最初のお客様は、どのような方でしたか
  • いちばんうれしかった仕事は何ですか
  • 断った仕事、やめた仕事はありますか
  • 同業他社より手間をかけている工程はどこですか

思いついた言葉をノートやパソコンのメモ帳に書き出して見える化する、という以前からの方法も変わらず有効です。
きれいな文にしようとせず、出てきた順に並べておきましょう。

 

3.構成の組み立て方。書くこと、書かないこと

代表あいさつの構成は、代表者と事業の過去・現在・未来で組み立てます。
自己紹介と会社紹介、理念や開業の動機、今の想い、今後のビジョンという4つの項目です。

4項目それぞれに何を書くかは、例文記事の2章にまとめました。
ここでは、各項目で書くことと書かないことをお伝えします。

 

3-1.過去:創業の経緯は、今につながる部分まで

自己紹介と創業の経緯は、あいさつ文の導入です。
書きたいことがいちばん多く出てくる部分でもあります。

書くのは、今の方針や大切にしていることにつながる経緯までで十分です。
1章の調査でも、読み手が知りたいのは経営者の情報より、会社の方針や理念でした。

書かないほうがよいのは、今の事業と関係のない経歴の羅列と、脚色した苦労話です。
苦労話は1つに絞りましょう。
エピソードを盛ってしまうと、あとで面談や商談の場でつじつまが合わなくなります。

 

3-2.現在:今、何をどう大事にしているか

ここが本文の中心で、目の前で読んでいるあなたに伝える感覚で書く部分です。
2章で拾った言葉の出番は、ほとんどがここです。

書くのは、今の仕事で実際にしていることです。
書かないほうがよいのは、実際にはまだできていない理想です。
理想は次の「未来」に回すと、嘘になりません。

 

3-3.未来:これからどうしたいか

締めの部分で、これからの抱負を書きます。
ここは短くて構いません。
過去と現在が具体的に書けていれば、未来の一文は自然に決まります。

300文字前後で書くなら、文字数の大半を過去と現在に使い、未来は2〜3行で足ります。
未来から書き始めると抽象的になりやすいので、順番どおり過去から書いてみましょう。

 

4.定型文を、自社の言葉に置き換えます

材料を集めても、いざ文章にすると定型文に戻ってしまうことがあります。
お客様第一、誠実な対応、地域に根ざして、はどの会社にも当てはまる言葉なので、どの会社のことも伝えません。

置き換えの方法は一つで、言葉を、行動・数字・場所に置き換えることです。

定型文 置き換えた例
お客様第一で対応します 見積もりの前に、必ず現地を見に行きます
誠実な仕事を心がけています できないことは、お引き受けする前にお伝えしています
地域に根ざして 〇〇市で1999年に開業し、今も車で30分の範囲だけを担当しています
高品質なサービスを提供します 納品後1年間は、何度でも無料で手直しします

右の列は、説明のために作った架空の例です。

置き換えた文には、どれも「うちではそうしていない」と言える会社があります。
だからこそ、そう書いてある会社のことが伝わります。

置き換えるときに、専門用語は中学生でも分かる言葉に開きます。
手紙を書くつもりで、と以前からお伝えしているとおりです。

代表あいさつ文に点数が付くわけではありません。
読む人が求めているのは流麗な文章ではなく、会社の姿勢と代表者の考え方、行動です。
最低限の礼節がある書き言葉になっていれば、ご自分の言葉で書いた文のほうが伝わると考えています。

 

5.避けたい表現と、公開前のチェック

以前からお伝えしている、避けたい表現は5つあります。

  • 堅苦しい書き方、機械的な文章にしない
  • 人を見下すような書き方をしない
  • 差別表現をしない
  • 他社のホームページの文章を真似(コピー)しない
  • 誇大表現や嘘を書かない

今回は、これに2つ足します。
どちらも、代表あいさつに入り込みやすい表現です。

 

5-1.根拠のない「No.1」「地域トップ」は書かない

地域No.1、業界トップクラス、満足度No.1といった表現は、あいさつ文の勢いで書いてしまいがちです。

消費者庁は2024年9月に、No.1表示についての実態調査報告書を公表しています。
合理的な根拠に基づかず事実と異なるNo.1表示は、景品表示法における不当表示として問題となる、と整理されています。

参照:消費者庁「No.1表示に関する実態調査報告書」(2024年9月)

報告書は広告表示全般が対象で、代表あいさつを名指ししたものではありません。
ただ、会社を紹介する文章でも、サービスの優良さを示す表現は広告と同じ目で見られると考えておくのが安全です。
根拠になる調査がないなら、書かないほうがよいでしょう。

 

5-2.病院・クリニック・歯科医院は、事実でも書けない表現があります

医療機関のウェブサイトは、厚生労働省の医療広告等ガイドラインの対象です。
日本一、No.1、最高といった最上級の表現は、客観的な事実であったとしても禁止される表現とされています。

ガイドライン自身が挙げている例は、そのまま院長あいさつに書かれがちな文章です。

本グループは全国に展開し、最高の医療を広く国民に提供しております。
当院は県内一の医師数を誇ります。

参照:厚生労働省「医療広告等ガイドライン」(2026年3月30日最終改正)

例文記事の歯科医院の例文を参考にされる方は、この点だけ気をつけておきましょう。
「最高の医療」の代わりに書けるのは、治療の前に説明の時間を必ずとっている、といった具体的な行動です。

なお、個別の表現が規制に当たるかどうかの判断は、私たちにはできません。
迷う表現がある場合は、都道府県の担当窓口や専門家に確認するのが確実です。

 

5-3.公開前に、立場の違う人に読んでもらいます

公の場に出す文章なので、さまざまな背景を持つ人が読みます。
意識しないうちに、特定の事情がある人を傷つける表現になっていないか見直します。
可能なら、一度立場の違う人に読んでもらうのがおすすめです。

もう一つ、自分で書いた長所は割り引いて読まれる、という前提も持っておきましょう。
Googleの検索品質評価者向けガイドライン(英語)も、サイトが自分自身について述べる主張には懐疑的であるよう評価者に指示しています。

形容詞で褒めるより、事実を書くほうが信じてもらえます。
お客様の声や事例のページと組み合わせると、あいさつ文の言葉に裏付けがつきます。

 

6.写真の撮り方

顔出ししなくてはいけませんか、というご質問は、制作の際によく伺います。
答えは以前から変わらず、「できるだけ載せましょう、笑顔で」です。

顔の見えない相手より、写真を載せている会社のほうが、透明度の高い印象を受けます。
2章でご紹介した支援先でも、あいさつ文の書き直しと合わせて顔写真を載せるようになったことが大きかったと感じています。

プロの写真家に撮ってもらえるなら、それがいちばんです。
ハードルが上がるようなら、誰かに明るい場所で撮ってもらうだけでも構いません。
今のスマートフォンなら、十分な画質で撮れます。

撮影のポイントは5つあります。

  • 背景に余計なものが写り込まない壁を選ぶ
  • 清潔感のある服装と髪型にする
  • 思っているより口角を上げる
  • できるだけ明るく、反射しない場所で撮る
  • 床とスマートフォンを平行にする

アレンジとして、仕事に取り組んでいる場面や、会社のメンバーと一緒の写真もおすすめです。
一人の写真より、会社の雰囲気まで伝わります。

 

7.AIで下書きした文章を、本人の言葉に戻します

生成AIに下書きを頼むこと自体は、悪いことではありません。
Googleも、AIの使用が適切であればガイドライン違反にならない、と公式に案内しています。
同時に、AIを使ったからといって順位上の特別なメリットもない、とも書いています。

参照:Google 検索セントラル ブログ「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」(2023年2月)

問題は検索ではなく、読む人が代表本人の言葉だと思って読む文章だという点です。
例文記事では、書く前にAIとの会話で頭を整理する方法をお伝えしました。
この記事では、AIが書いた下書きを本人の言葉に戻す点検をお伝えします。

 

7-1.AIが持っていないものに差し替える

AIの下書きには、日付・場所・人の名前・当時の気持ち・数字が入っていません。
AIが持っていないので、当然です。

  • 「創業以来」を「1999年に〇〇市で」に
  • 「多くのお客様」を「これまで200組のご家族」に
  • 「困難を乗り越え」を「2年目に主要な取引先を失ったとき」に

下書きの中で一般的な言葉になっている箇所を、2章で集めた材料に差し替えていきます。
差し替える場所がない下書きは、材料が足りていない合図なので、2章に戻りましょう。

 

7-2.声に出して読む

差し替えが終わったら、声に出して読んでみましょう。
普段の自分なら言わない言い回しが、すぐに見つかります。

「邁進してまいります」を普段言わないなら、消して構いません。
読んで引っかかった箇所は、その会社の言葉になっていない箇所です。
消すか、自分の言い方に直すかのどちらかで済みます。

AIの下書きに残っていてよいのは、骨組みだけだと考えています。
中身の言葉は、2章で集めたものに置き換わっているのが理想です。

 

8.見直すタイミング

あいさつ文の見直しは、決まった頻度より、きっかけで行うのが現実的です。

  • 代表が交代したとき
  • 創業〇周年など、節目の年
  • 事業内容、拠点、人数が大きく変わったとき

私たちがおすすめしている書き方の工夫が1つあります。
「創業25年」と書くと翌年には古くなりますが、「1999年創業」と書けば何年経っても古くなりません。
年数ではなく、年号で書いておきましょう。

一方で、中身を変えずに日付だけを新しくする更新には、検索上の意味がありません。
Googleは、コンテンツを実質的に変更していないのにページを新鮮に見せるために日付を変えることを、避けるべき例として挙げています。

参照:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」

見直すときは、日付ではなく中身を書き足しましょう。
新しく増えた事業、変わった体制、その間に大事にするようになったことです。

代表交代のときは、あいさつ文だけでなくホームページ全体をどうするかを一緒に考える場面でもあります。

 

9.よくある質問

 

9-1.代表あいさつで避けるべき表現はありますか

人を見下す表現、差別表現、他社の文章の丸写し、誇大表現や嘘は避けます。
根拠のない「地域No.1」「業界トップ」のような最上級の表現も、書かないほうが安全です。
病院・クリニック・歯科医院では、「最高の医療」「日本一」は事実であっても使えません。

 

9-2.創業の経緯はどこまで書くべきですか

今の方針や大切にしていることにつながる部分までで十分です。
就職白書2026で学生が知りたかった情報は、経営方針・事業戦略が47.4%、企業の理念が40.3%でした。
一方、経営者や従業員に関する情報は12.9%でした。
苦労話は1つに絞り、脚色はしないでおきましょう。

 

9-3.あいさつ文はどのくらいの頻度で見直すべきですか

決まった頻度より、代表交代、周年、事業の変化といったきっかけで見直すのが現実的です。
中身を変えずに日付だけ新しくしても、検索上の意味はありません。

 

9-4.社長が書けないとき、社員や制作会社が代わりに書いてもいいですか

文章を整えるのは、代わりにできます。
私たちも原稿づくりをお手伝いしています。
ただし、エピソードや考えは本人から聞く必要があります。
公開する以上、内容の責任は会社と代表にあります。

 

10.まとめ

ホームページの代表あいさつ文の書き方を、工程の順にお伝えしました。

  • 読み手が知りたいのは、社長の人柄より、会社がどこへ向かい何を大事にしているかです
  • 材料は、あいさつ文を書こうとして出てくるのではなく、事業の話をしている途中で出てきます
  • 構成は過去・現在・未来の順で、創業の経緯は今につながる部分までにします
  • 定型文は、行動・数字・場所に置き換えます
  • 根拠のないNo.1表現は避け、医療機関は最上級の表現が事実でも使えません
  • AIの下書きは、AIが持っていない日付・場所・人・数字に差し替えてから公開します
  • 見直しは頻度ではなく、きっかけで行います

いちばん時間がかかるのは2章の材料集めで、そこさえ済めば文章は短時間で書けます。
自社の事業について、誰かに話してみるところから始めてみましょう。

材料集めから一緒に進めたい、という場合は、チャコウェブにご相談ください。


          この記事を書いた人        
横山ゆみこ
株式会社Cyber Cats ブログ編集長。ウェブディレクター、コンテンツ発信サポーター
ブログを9年間運用してきた経験から実践的なアドバイスを得意とし、コンテンツ発信を活用して企業の価値を高めるサポートをしています。
400件を超える中小企業のホームページ制作に関わり、SEO、コンテンツマーケティング、ライティングの知識を使ったコンテンツ制作で利益につなげる制作ディレクションと利益獲得のアドバイスをしてきました。
ウェブの情報発信力を存分に活用する考え方を基礎からお伝えし、運用能力を身につけていただくお手伝いをしています。
詳しいプロフィールはこちらから
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