「良いサービスだから、しっかり説明すればわかってくれるはず」
サービスを提供する私たちは、ついこのように考えてしまいます。
しかし、実際にはそうではありません。
お客様は、説明など聞きたくないのです。
ホームページでも似たようなことが起きています。
情報が充実していても集客につながらない場合には、説明しすぎていないか見直してみましょう。
説明は押し付けになりやすい
「わかってもらうために説明を尽くす」
「わかってくれれば買う気になってくれるはず」
どうしてもしっかりと説明をして理解を得たくなります。
しかし、お客様の心理は説明など聞きたくないと考えています。
説明は押し付けのように感じるからです。
売りつけようとしてくる営業に好感度が上がる人はあまりいませんよね。
説明が多いとわかりにくくなってしまいがち
逆説的なのですが、しっかり説明しようとするとどうしても長くなってしまいます。
すると結果的にわかりにくい構造になってしまうのです。
役所からもらう説明書がわかりにくいのは、これが原因ではないでしょうか。
わかりにくくなる原因
- 文章だけで説明する
- 長文で説明をする
- 全てを説明しようとする
- 共感できない説明の仕方になっている
- 色を使いすぎる
- 文字の大きさ、行間が読みにくい
- レイアウトがわかりにくい
- 構造がわかりにくく、全体像のイメージができない
わかりにくいと人は離れる
パッと見てわかりにくいウェブサイトは集客ができません。
わからないものを見ていても仕方がないので、ページを出て他のサイトに移動してしまうのです。
さらには、わからないと言うだけでイメージを悪化させてしまう危険もあります。
BtoBを対象とした調査では、 資料がわかりにくいと、検討対象から外したり、イメージが悪化したりしてしまう結果が出ました。
「サービスの印象が悪くなった」(61%)
「検討対象から外した」(57%)
参照:BtoB購買検討者の半数以上、「資料がわかりにくいサービスを検討対象から外す」と回答/LOOV調査-SalesZine
予想以上に「わかりにくい」は悪い結果を生んでいます。
購入するかどうかはお客様が判断する
どんなに良い商品・サービスでも、最終的に決めるのはお客様です。
お客様の心が動かなければ良い商品・サービスでも選んでもらえないのです。
『人を動かす』で有名なデール・カーネギーはこのように述べています。
「人を動かす秘訣は、自ら動きたくなる気持ちを起こさせること」
自分から喜んで買いたくなる、利用したくなるような気持ちにするのが、私たちが目指すことです。
「説明する」から「共感する」ホームページへ
まずは「説明しよう」という考え方を変えてみます。
喜んで買いたくなる、利用したくなるのは、どのような時でしょうか。
- ワクワクした時
- 共感した時
- 悩みを解決してくれそうだと思った時
わくわくや共感、そして今抱えている悩みを解決できることが伝わるホームページにすることですね。
気持ちに働きかけるイメージと言い換えても良いかもしれません。
わかりやすいホームページの特徴とは
わかりやすいホームページは、理解するのにエネルギーを使わなくて済むのが特徴です。
ストレスが少ないので、スルスルとスクロールしながら見続けられます。
そして、自然と「わかる」ため、ワクワクする気持ちを高めていきます。
マイナス要因をできるだけ取り除く
まずはわかりにくくなる原因を排除することから意識しましょう。
マイナス要因があると、人はストレスを感じます。
ストレスを感じる場所には長居したくないですよね。
上述した「わかりにくくなる原因」を参考になさってください。
文章にばかり頼らない、視覚で伝わる工夫をする
熱く語ってしまいたくなりますが、文章は控えめにしましょう。
ヤマ編集長も、つい長く説明を書いてしまいがちでよく反省しています。
「クドクドと説明をして理解を得る」意識から卒業しなければなりません。
写真やイラスト、図解を使うと文字を読まなくても理解できます。
直感的に伝わるので、多くの人の理解や共感を得られる強い味方となります。
制作担当者と相談して、視覚的に伝える工夫を凝らしてみましょう。
お役立ち資料 ホームページ作成からマーケティングのことまでよく分かる
これだけあれば安心な、ホームページ制作時のチェックリストです。慣れないホームページ制作をスムーズに進めるためにお使いください。
制作担当者とイメージを共有することが大事
伝わる、わかりやすいホームページにするのは、制作する側の意識も重要です。
そのためには話し合う機会をつくって、お互いの目線を合わせることをします。
- どのような見せ方が伝わるのか
- ぱっと見でわかりやすくするには何を見せるか
- どういう構造にすれば良いのか
あくまでもホームページを見るお客様の視点に立ちながら考えていきましょう。
カッコいいものを見せるだけではないのがプロです。
考え方は人それぞれ違う
お互いにきちんと伝えているつもりでも、どうしても考え方にはズレが生じます。
制作者なりに意図を汲んで作ったつもりが「何か違う」になるのはよくあることです。
「プロだから任せればうまくやってくれるだろう」
と丸投げしてしまうと失敗しやすいのはこのためです。
制作する人との意識を近づけるようにしましょう。
もし、イメージと違うものができた時には、すぐにイメージ共有の機会を作ります。
硬直したコミュニケーションになっていることが伝わらない原因になっている場合は、
など、視点を変えてみましょう。
まとめ
「人は押し売りや説得を好まない」とわかっているつもりでも、ついやってしまいがちなものです。
防ぐためには、こまめにチェックする癖をつけることです。
一度気持ちを落ち着けて、客観的に見てみましょう。
普段の自分の行動を振り返っても、営業の雰囲気がぷんぷんする説明は嫌になります。
人から見て自分がそのように振舞っていないかチェックすると、意外とやっていてハッとすることがあります。
ホームページを作る時も同様です。
第三者から意見をもらうと新しい発見ができるかもしれません。
- 説明ばかりしない
- わかりやすく伝わる工夫を凝らす
- 喜んで行動したくなるような共感をもたらす
このように人に好かれるホームページを目指しましょう。