従来版Googleユニバーサルアナリティクス(以下UA)が2023年7月1日に終了します。
2022年3月17日、Googleが正式に発表しました。
参照:ユニバーサル アナリティクスのサポートは終了します
現在、新版のGoogleアナリティクス4(以下GA4)を使用できます。
「今使っているのはUAだけ」という人は、早めにGA4へ移行することをオススメします。
もう一度言います。
できるだけ早くGA4に切り替えることを強くオススメします。
簡単に述べると、何もしなければアクセス状況を見られなくなってしまいます。
「1年以上先なのに、なぜ今切り替えるべきなの?」
「期限ギリギリまでUAを使いたいけれど、なぜGA4を入れたほうが良いの?」
「GA4は難しそう…」
今回は、なぜ今すぐ切り替えたほうが良いのか、GA4を使わない場合はどうするの?
という疑問について解説していきます。
1. GA4に切り替えを急ぐ理由
すぐに行動したほうが良いのは
「今ユニバーサルアナリティクス(UA)のみを使っており、GA4は設置していない」
に当てはまる方です。
なぜ急ぐ必要があるのでしょうか?
- UAを使っていれば、自動でGA4に切り替わることはない
- GA4はUAと計測方法が違う
- 計測方法が違うため、出てくる数字が違う
- UAが終了した後にGA4に移行する手順では、過去データとの比較ができない
- GA4は構造がUAと違うので、早めに慣れたほうが良い
1-1. 自動でGA4に切り替えができない点が重要
中でも、UA終了と同時に、自動でアカウントが切り替わらない点が問題です。
何もしなければ、2023年7月1日で止まってしまいます。
「え、同じGoogleアナリティクスなのに自動でやってくれないの?!」
そう思いますよね。
残念ながら自動ではしてくれません。
理由は、UAとGA4は完全に別物として作られているので、アカウントを引き継ぐことができないからです。
UAが終了してからGA4に切り替えるようでは遅いと思います。
Googleも以下のように伝えており、早めの行動が吉です。
できるだけ早く Google アナリティクス 4 に切り替えることを強くおすすめします。これにより、切り替え後に必要となる過去のデータと使用状況データを構築し、ユニバーサル アナリティクスのサポート終了後に向けた準備を整えることができます。
参照:ユニバーサル アナリティクスのサポートは終了します
1-2. UAとGA4との違いは何か
そもそも、UAとGA4の違いは何でしょうか。
簡単に言うと「まったく別のアクセス解析」です。
UAとGA4は、数値の出し方も違います。
例えば、UAでは「セッション」でアクセスを見ていましたが、GA4では「イベント」となります。
ユーザーの行動を見ることに重きを置いているのがGA4の特徴です。
また、UAはCookieを利用した計測を得意としていました。
しかし近年、個人情報保護の観点からCookieの利用を制限する動きが加速しており、UAでは正確な計測が難しくなっています。
このような点も、GA4はCookieを使わない測定でカバーし、機械学習が導入されています。
これからの時代に対応している新アナリティクスなのです。
1-3. UAのデータをGA4に入れ込むことができない
というわけで、もう一つ重要な点は、UAで計測してきたデータをGA4に入れ込む(インポート)ことができません。
まったくの別物として設計されているからです。
先の項目で述べたように、数値の出し方が違う点にも要注意です。
前年比を見たい場合は、今からGA4でデータを溜めていかなければなりません。
2. UAとGA4は同時に使用できます
GA4へ切り替えたらUAが消える、ということはありません。
UAタグを設置していれば、期限までUAも使い続けることができます。
GA4とUAを併用しながら慣れていくこともできます。
その場合も、できるだけ早いほうが良いでしょう。
3. GA4へ移行する方法
タグの設置等があるため、自分でできない場合は制作会社など専門の人に依頼しましょう。
- GA4のアカウントを作成(UAの「管理」にGA4アカウント作成の項目があります)
- GA4のタグをホームページに設置
- GA4でイベント(コンバージョン)計測を設定
GA4の導入方法をこちらの記事で解説しています。
4. GA4は難しい?!理由
実は、UAが来年終了するという発表は、業界でも青天の霹靂に近い衝撃でした。
なぜなら、GA4自体、まだ未完成な部分が多く、ノウハウも溜まっていないからです。
つまり、業界の専門家でも今は扱いが難しいと感じている状況……。
開発も現在進行中で、画面が突然変わることも日常茶飯事です。
ちょっと早過ぎませんか?という声が多かったのですね。
マニュアルもまだまだ普及していません。
できるだけ初心者がわかるようなマニュアルを作成したいと、CHACO-WEBでも現在奮闘中です。
しかし、データは溜めておくべきなので、GA4の設置はやはり早めが吉という答えになります。
4-1. 今後はより使いやすくなる環境になるはず、という期待
ちょっと不安を煽るような説明になってしまいましたが、問題ばかりではありません。
そもそも、UAには計測に限界がきており、GA4はこれらを解決してくれる新ツールです。
これまでできなかった計測ができるようになります。
そして、「慣れないから」難しいと感じることも多いのではないでしょうか?
人はよくわからないものを怖がったり遠ざけたりする生き物。
ならば、GA4についても知っていけば良いのです。
UAの時にも、度々アップデートがありましたが、そのうち慣れていった経緯があります。
将来的には普通に使える存在となっているでしょう。
GA4の開発はこれからも続いていくと思いますが、今後は慣れていくのかなと楽観的にとらえています。
そして、マニュアルも日々誕生しており、皆で知恵を出し合っている状況です。
こうしている間にも、知が溜まっていっているのですね。
きっと、自分にとってわかりやすいマニュアルと出会える日も近いはず。
「今はちょっと難しいけれど、将来は大丈夫」
と期待しても良いのではないかと考えています。
5. 今使っているのはUA、GA4どちら?わからない場合の見分け方
自分のホームページで使っているアナリティクスがUAなのかGA4なのかよくわからないこともあるかもしれません。
簡単な見分け方は、アナリティクスの画面で「GA4に切り替えてくださいね」と案内が表示されていればUAです。

もっと正確な見分け方は、IDを見ればわかります。
- UAのID:「UA-xxxxxxxx」のように「UA」がついている
- GA4のID:数字だけ
すべてのアカウントをクリック 
「プロパティとアプリ」の部分にあるIDを見る 
6. アクセス解析は簡単でOKなら、GA4以外の選択肢も
アクセス解析=Googleアナリティクス
この図式があまりに強烈で一般的になっていました。
しかし、UA終了のアナウンスと同時に、もっと簡単なものを求める声が出ています。
Googleアナリティクスは、無料で(有料版もあります)多機能!これはすごい!
ということで普及してきました。
とはいえ、Googleアナリティクスは使う側もけっこうな学習が必要。
宝の持ち腐れになっているケースはたくさんあります。
たしかに、「ちょっとアクセス状況を知りたいだけ」なら、
GA4レベルのバリバリな機能は必要ないかもしれません。
CHACO-WEBでも、小規模なホームページでしたら、お客様に合うアクセス解析を一緒に探すスタイルでいこうかという話になっています。
もし、Googleでなくても良いかなと思う場合には遠慮なくご相談ください。
これまでが「アクセス解析=Googleアナリティクス」一本化にし過ぎたのかもしれませんね。
ただ、Google広告を利用するならGA4を利用するのがオススメです。
7. まとめ
「あと1年以上あるから」とのんびりしていると、意外と時間がありません。
通常の業務の他に動かなければならないので、時間を確保しなければならないからです。
とにかくGA4での計測はすぐにスタートしたほうが良いと思います。
- UAが2023年7月1日でサポート終了し、計測できなくなる
- UAからGA4に自動で切り替えしないので、新たに設置が必要
- データのインポートができない
- 今の時点ではGA4は難しいとされるが、今後に期待しよう
- 小さなホームページで簡単な計測なら、他のアクセス解析もアリかもしれない
以上、GoogleアナリティクスのUAが終了するので、GA4に早めに移行しましょうという解説をしてきました。
アクセス解析は、ホームページの状況を知るのに有効なツールです。
計測が止まる事のないように、余裕をもって準備したいですね。