株式会社Cyber Cats SEO(SGE)マネージャー。
ディレクター兼コーダーとしても幅広く活動中。
一般社団法人全日本SEO協会 SEO検定1級を取得。
Webマーケティングに精通。
個人でダーツブログを6年間運営しています。 WordPressに触れたことがきっかけでWeb制作の道へ。 幅広い業種のディレクション・構築を経験。 日々、新しい情報をキャッチアップしてお客様にフルコミットできる制作者を目指しています。
みなさん!SGEという言葉をご存知でしょうか?
今後の検索体験がガラッと変わると騒がれているSGE(Search Generative Experience)
その一方で、「正直まだよくわかっていない」「何をしたらいいの?」
そんなサイト運営者の方々も多いのではないでしょうか?
この記事では、
「SGEとは何か?」から
「今後のコンテンツ作りの注意点」についてまで、
これから到来する、新時代の検索体験に適応する知識とスキルについて解説していきます。
もくじ
SGEはSearch Generative Experienceの略で
Googleが開発した生成AI技術です。
ユーザーの質問に対して自動生成AIが回答をしてくれる機能です。
さらに、回答だけではなく関連した質問の候補も上げてくれるため、ユーザーは会話形式で欲しい情報を取得することができます。
いまは試験的な取組みとして提供を開始しましたが、近い将来本格導入されることを見据えて、Web担当者は対策に備えておく必要があると考えます。
まずはSGEの使い方について解説いたします。
1.Google Chromeを起動します。
2.Googleアカウントにログインしていることを確認します。
3.画面右上に表示されている三角フラスコの形をしたアイコン(Search Labs)をクリックします。
※Search Labsが出てこない場合は、下記を参照してください。
4.SGEのトグルボタンをONにします。
5.「Google利用規約」、「生成AI追加利用規約」に同意します。
6.例を見るをクリックします。
7.下記の図のように、生成AIが回答と、関連した追加の質問を表示してくれるようになります。
では、実際に使ってみましょう!
例えば、「紅葉狩りにおすすめのスポットを教えてください」と検索をしてみると、赤枠のように生成AIが回答してくれます。
続けて、下部に表示された関連した質問の中から「日本で1番紅葉が綺麗な場所は?」をクリックすると、
クリックした質問の回答を表示してくれます。
加えて、回答右側にはGoogleが引用した参考ページも表示されます。
このように、会話形式でテンポ良く自分の欲しい情報を取得することができるため、とても画期的で便利ですよね。
これまでは、以下のような流れで情報を探していたと思います。
①キーワードで検索する
②検索結果から欲しい情報のありそうなサイトをクリックする
③また検索結果に戻って別のサイトを見てみる
SGEが本格導入されると、上記の図のように生成AIの解答と質問を繰り返す検索行動に変わるため、
ユーザーはSGEの中だけで欲しい情報を取得したり、検索意図を満たしたりすることになるのではないかと考えます。
また、検索結果の表示順序も変わります。
①広告
②自然検索(SEO)
から↓
①SGE
②広告
③自然検索(SEO)
これまでのSEOのアクセス数にも大きな影響が出ることが予想されます。
検索体験が大きく変わるということは、理解できたと思います。では、なぜSGE対策が重要なのかは下記の理由からだと考えています。
①SGEで検索すると回答の表示領域が大きいため、
一番最後に表示される自然検索の結果まで見る人が減る。
②特にスマホで見た場合はSGEの検索結果だけで画面がいっぱいになってしまう。
つまり、これまで通り自然検索での上位表示に取り組み続けても、見てくれる人が減るため自然検索での上位表示の効果は薄いと言えるでしょう。
一方で、生成AIの回答に参考ページとして引用されるよう対策することでアクセスの増加が見込めると考えています。
ここで、SGEを理解するうえで避けては通れないのがE-E-A-Tです。
E-E-A-Tとは、
Experience(経験)
Expertise(専門性)
Authoritativeness(権威性)
Trust(信頼性)
の頭文字をとった言葉で、Google がウェブサイトの品質を評価する基準の略称です。
もともと、E-A-Tだったところに新たに、Experience(経験)が追加され、現在のE-E-A-Tとなりました。
E-E-A-T は、品質の低いコンテンツを除外するための指標であり、ウェブサイトの運営やコンテンツ作成において避けては通れない考え方です。
今後、このE-E-A-Tが盛り込まれたサイトが良いコンテンツであるとGoogleは評価をしていくでしょう。
その中でも、Trust(信頼性)は最も重要性が高く、
ガイドラインでも以下のように明記されています。
「信頼できないページは、どんなに経験豊富で専門的、権威的に見えてもE-E-A-Tは低い」
例えば、「コンテンツ作者が経験豊富で専門的な犯罪者だったとしても、信頼できません」ということです。
イメージとしては下図です。
今後、ウェブサイトの運営者は、E-E-A-Tをしっかり理解したうえで、自身の運営するウェブサイトにコンテンツとして落とし込んでいかなければならないのです。
SGEの引用元はGoogleがゼロから生成をしているわけではなく、Web上の特定のページから引用しています。
そのため、品質評価基準であるE-E-A-Tを満たすコンテンツ作りを継続することで、運営しているサイトの情報がSGE内に表示され、引用元のリンクとしても採用される可能性も考えられるのです。
では、具体的にどう落とし込んでいけばよいのか?
これについて、1つずつ解説していきたいと思います。
例えば、不動産業界歴の浅い人の書いた、
「物件選びのコツ10選」というブログは業界歴も浅いため
信用度は低いですよね?
一方、不動産歴10年・実績多数!の方が書いた、
「物件選びのコツ10選」のブログは信用度が高いと言えます。
そういった、サイト運営者の実績や経歴、経験などを、
サイトの会社概要や沿革、SNS等に掲載し情報を充実させることで、
GoogleはこのExperience(経験)を評価すると言われています。
コンテンツの作成者が持つ知識や、技術の高さなどを指します。
例えば、ダーツの知識がない人が作ったダーツのブログは知識も、技術も少ないため専門性は低いですよね。
一方、ダーツの世界チャンピオンであるフィル・テイラーが書いているブログがあったとしたら、その知識や技術は豊富なため、専門性が高いです。Webページ内のコンテンツ著書の欄などに専門知識があることを掲載する事でGoogleはこのExpertise(専門性)を評価すると言われています。
コンテンツの作成者やWebサイトの有益な情報源としての認知度を指します。
例えば、SNSのフォロワーが20人しかいない、
バスケットボールを始めて3ヶ月の人がいるとします。
その人が始めたばかりの3記事しかないバスケットボールのブログは情報源として認知度が低いため、権威性が低いと言えます。
一方、BASKET COUNTやB.LEAGUE公式サイトなど、
バスケが好きな人なら知っている人が多いサイトはバスケの情報源として認知度が高く、GoogleはこのAuthoritativeness(権威性)を評価すると言われています。
E–E-A-Tで最も重要な要素です。
そのコンテンツの正確性、安全性、信頼性を指します。
例えば、誇張した表現やユーザーに誤解を与えるような情報を記載していたり、コンテンツ作者が信頼に足らない人物(犯罪者など)だったとします。
このWebサイトの正確性や安全性は低いので、信頼性が低いと言えます。
一方、信頼できる人物が、事実を正しい表現を使い、読み手の事を考えて真摯に作られたWebサイトは正確性や安全性が高いと言えます。
更にコンテンツ内に裏付けとなるエビデンス(証拠)を掲載するなどするとGoogleはこのTrust(信頼性)を評価すると言われています。
今回の記事では、SGEとは何か?どう使うのか?
そしてWeb担当者は今後どのようにコンテンツ作りに取り組まなければならないのかを解説しました。
現時点ではまだ試験提供ですが、近い将来の本格導入に備えて、いまから準備をしていく必要があると考えます。
チャコウェブでは今後も、SGEに関する発信を積極的に行っていきますので、気になる方はぜひブックマークをお願いいたします。