中小企業がSNS情報発信をするのはもはや当たり前。
なんとなくわかっていても、手を出すことに戸惑っていませんか?
「やるかどうか」を迷っているなら、ぜひやりましょう!
なぜなら、集客効果に大きく影響があるのがSNSだからです。
いま、人が情報を探す場所はひとつではありません。
検索エンジンに加えて、InstagramやThreadsなどのSNS、YouTube、そしてAIにまで広がりました。
誰かが何かを調べるとき、まずスマホを開くのが当たり前。
そこに会社の情報がなければ、存在しないのと同じように扱われてしまうことがあります。
逆にいえば、見つけてもらえる場所に、必要十分な情報を置いておくことができれば、小さな会社でも選ばれる確率は確実に上がります。
チャコウェブが支援している企業でも、ホームページ、SNS、ブログ、YouTubeを並走させた頃から、問い合わせが目に見えて増えたという声が珍しくありません。
今回は、難しい専門用語を使わず、最終ゴール(いちばん達成したいこと)と進み具合の目安(途中でうまくいっているかの合図)をやさしく決めながら、初心者でも挫折せずに始められる準備のしかたを解説します。
お役立ち資料 ホームページ作成からマーケティングのことまでよく分かる
これだけあれば安心な、ホームページ制作時のチェックリストです。慣れないホームページ制作をスムーズに進めるためにお使いください。
1.中小企業のSNS発信が「必須」な理由は人の行動が変わったから
そもそも、なぜ中小企業もSNS発信をしなければならないのでしょう?
理由は、人が商品・サービスを探す場所が増えたからです。
たとえば、介護サービスを探す家族はGoogleだけでなく、Instagramで施設の雰囲気を見たり、YouTubeでスタッフの様子を確かめたり、Threadsで日々の取り組みを眺めたりします。
医療や福祉だけではありません。
整骨院、不動産、教育、飲食、どの分野でも同じ流れが起きています。
ここで重要なのは、「検索される」のは検索エンジンだけではない、という事実です。
「ホームページだけで十分」
ではなくなったのは、人が「さまざまな場所で情報収集をする」ようになったため、適応する必要性が出てきたからです。
見つけてもらう入り口が複数化した以上、会社の側も複数の入り口に合わせて情報を置いておく必要があります。
すべてを一度に完璧にする必要はありません。
まずは小さく始めて、見つけてもらえる状態を作る。
これから一緒に決めていきましょう。
2.SNSを始めて問い合わせ数が5倍の保育園、採用率100%のロードサービス
実際に、SNSを始めてから見学の問い合わせが5倍に増えている埼玉県の保育園があります。
チャコウェブは、ホームページとパンフレットのリニューアル、Instagramプロフィールの整備を担当させていただきました。
Instagramは開始から保護者を中心に評判が良く「園で楽しくしている様子が見られて嬉しい」との言葉もあるそうです。
Instagramアカウントがあると、ママ友同士で紹介しやすく口コミが広がりやすいと見ています。
また、兵庫県のロードサービスでは採用率が100%と、求める人材とマッチする人からの採用応募が安定して届いています。
Instagramを中心に、Threads、TikTok、YouTube、Xでもそれぞれ発信を続けることで、届けたい相手に届く投稿が効いています。
チャコウェブではホームページ、SNS全般の運用代行をご依頼いただいています。
ホームページとSNSの「伝えていること」に一貫性を持たせることで、高い効果が出ているのが分かる事例です。
3.SNSを始める前に決めておく3つ
SNS発信を成功させた会社は、例外なく最初に「3つ」のことを決めています。
紙に一行ずつ書き出すだけでも構いません。
3-1.決めておくこと1つ目:最終ゴール
何を達成したいのかを、言葉にします。
「お問い合わせを増やす」
「まずは地域で知ってもらう」
「求人への応募を増やす」
このような感じでOKです。
どれでも構いませんが、同時に複数は選ばないのがコツです。
欲張るほど、発信の内容がぼやけてしまうからです。
3-2.決めておくこと2つ目:届ける相手
誰に向けて話すのかを、一行で描写します。
「在宅介護に不安がある家族」
「子どもが通う保育園を探している20~40代の母親」
「車業界での仕事を探している車好きな30〜50代」
できれば、その相手と同様の人たち(お客様でも求職者でも)からよく受ける質問を三つほど、メモしておきましょう。
相手の「気になること」が、投稿のネタになります。
3-3.決めておくこと2つ目:投稿場所
どのSNSで始めるかを、最大2つまでに絞ります。
たとえば、InstagramとThreads。
Instagramは写真や短い動画で雰囲気を伝えるのが得意で、店・院・施設の相性が良い媒体です。
Threadsはテキスト中心で会話がしやすく、Instagramと行き来できるため、「今日の現場」や小さな気づきを気軽に連投できるのが強みです。
短い情報はThreadsへ、まとまった見せ場はInstagramへ、と役割を分けると続けやすくなります。
もちろんX(旧Twitter)やTikTok、YouTubeも選択肢ですが、始めから多くを抱え込まないことが継続の秘訣です。
投稿コンテンツを他のSNSに上手く活用する方法もありますから、慣れたらぜひ投稿場所を広げてみてください。
最初は「投稿を習慣にすること」を目的とするため絞っておきましょう。
4.どんなことを発信するか、3本の柱を決める
悩みやすいのが発信のテーマです。
ここで多くの会社がつまずきます。
とりあえず他社の真似をしてみるのも良いのですが、あらかじめテーマを決めておくのがお勧めです。
軸ができてネタを考えやすくなりますし、上記で決めた「届ける相手」に伝わる投稿になります。
テーマは三本の柱に絞りましょう。
テーマを増やしすぎると、どれも中途半端になり、見る側にも伝わりません。
採用を強くしたい会社なら、柱はこのような感じで3テーマとしてみます。
応募を考える人が知りたいのは、商品説明ではなく人となりと働くイメージなので、仕事や社内の雰囲気を伝えると喜ばれるでしょう。
集客が最終ゴールならこのようなテーマが有効です。
- ビフォーアフター
- 選び方や注意点
- 価格の考え方と安心材料
どの柱にも共通するのは、相手の不安に先回りして答えること。
質問に答えるだけで、発信は強くなります。
5.SNS発信は会社の「仕事」として運用する
SNSは、必ず業務の1つとして取り入れましょう。
「時間がある人がやるボランティア」では続きません。
やる気のある一人に任せきりにすると、その人が忙しくなった瞬間に止まります。
異動や退職等で引継ぎが不十分だと、せっかく積み上げたSNSの信用が落ちてしまいます。
できる限り「社内みんなで」SNSを盛り上げていく意識を作ることが重要です。
「若いスタッフにお任せ」ではなく、見守り協力する姿勢を全体の雰囲気で作っていきます。
担当者は2人以上、3人いればより安心です。
週に一度、30〜60分の「SNSタイム」をカレンダーに固定してしまいましょう。
「撮る・書く・載せる」曜日を決め、同じ手順で回すことで、SNSは社内の「仕事」になります。
チャコウェブのニュースレター記事も参考になさってください。
6.会社のスマホを1つ用意する
SNSは、基本はスマートフォンでの投稿がメインとなります。
スタッフのスマートフォンで運用すると、引継ぎがややこしくなるため、会社で発信用のスマートフォンを1つ用意することをお勧めします。
7.SNS発信用の電話番号やメールアドレスを用意する
SNSアカウントは、会社の資産となります。
セキュリティ面、運用の利便性の面どちらで考慮しても、会社用の電話番号やメールアドレスを用意するのが妥当です。
スタッフ個人の電話番号やメールアドレスに紐づけるのは避けましょう。
8.作成したアカウントの情報を会社で管理する
SNSのアカウントを作成したら、作成した担当スタッフだけではなく、会社で管理しましょう。
「その人がいなくなった途端、ログイン情報がわからない」
このような事態を防げます。
9.投稿ルールや禁止事項を共有する
先にルールを決めておきましょう。
「こんな行動はしない」といった禁止事項も、決められる範囲で決めておくとトラブルを防げます。
- 口調は親しみやすい雰囲気の敬語にする
- お客様の実名は出さない
- 個人情報がわかるものは映さない
- 社内の書類が写真に写り込んでいないかチェックする
- 絵文字は使い過ぎない
- 返信は1営業日以内にする
- 誰かを傷つける言い回しになっていないか投稿前にチェックする
- 愚痴っぽい投稿はしない
- 会社の公式としてふさわしい投稿内容化どうかチェックする
ガチガチに堅め過ぎる必要はありません。
運用ルールとして、皆で共通の認識ができることが大切です。
10.「はじめの7日間」でスタートする
やる気は動くと生まれてくるものだとご存知ですか?
「やる気を出してから行動する」のではなく、「行動してみたらやる気が起こる」のが正しい流れです。
最初の一週間で無理なくできる範囲の行動を組んでみましょう。
- 初日:上述した決めておく「3つ」を決める
- 2日目:テーマを決める(3本の柱)
- 3日目:プロフィールの整備をする
- 4日目:3本の柱に沿って、投稿ネタを3~5つ書き出す
- 5日目:簡単な台本を1つ書いてみる
- 6日目:撮影する
- 7日目:編集、投稿してみる
このような例を挙げましたが、もっと進められるかもしれません。
社内での程よい運用スケジュールを作り、まずは行動してみましょう。
11.開始後しばらくは「軽いふり返り」だけで十分
最初から細かな数字や表にこだわると、多くの人がそこで止まってしまいます。
「計測してしっかり分析しなければ」
こう意気込む方もいるかもしれませんが、投稿の習慣ができるまでは計測にはこだわらなくて構いません。
初心者のうちは、3つの合図だけ覚えておきます。
- 保存:投稿が誰かの役に立った
- DMやコメント:もっと知りたい、申し込みや購入に近い具体的な行動
- プロフィールのアクセス:企業や商品・サービスへの興味が深まっている合図
これらのどれかが動いたら、その投稿は成功と考えましょう。
- 理由を言語化できるなら一言メモしておきます。
- 「動画の冒頭で結論を見せたら保存が増えた」
- 「写真に人の手元が映っていると反応が良い」
この程度のふり返りで十分です。
詳しい計測や設定は、習慣がついてからで遅くありません。
12.よくある失敗例から学ぶ成功ポイント
中小企業のSNS発信で失敗する、よくあるケースから学びましょう。
ここでの失敗は「継続できない」ことを指します。
- 担当者1人に頼りきる
- 社内でSNSの理解が得られず協力体制がない
- 反応の薄さに耐えられず続かない
- 孤立した気持ちになり、モチベーションが下がる
これらの解決策は、経営者層や部長など、企業のトップに近い人がSNSの重要性をいかに理解し事業に取り入れるかがポイントです。
小さな会社こそ、SNSの効果を恩恵を受けやすいので、他社の成功事例や広告費との費用対効果比較例などを見てもらうのも手です。
13.まとめ
中小企業が勝てるのは、派手さではなく誠実さの積み重ねです。
そして、あなたが思っている以上に、世の中に会社の情報は出ていません。
「まだまだ知られていない」
という認識を持って、世界に自社を知ってもらいましょう。
あなたの会社の良さが、今日から少しずつ届きますように。