「10個の青いリンクをクリックする時代はもう終わり」
検索結果に並んだ青いリンクを上から順に開いて、良さそうなページを見比べて、最後に電話や問い合わせをする。
当たり前のように長年続けてきた検索のこの習慣は、いつの間にか終わっています。
どう変わったか。
今は、検索した瞬間に答えが画面上部に出てくるのですね。
さらに、2026年1月27日、Googleは「AI Overview(AIによる概要)」をより強化する発表をしました。
表示された内容に対して、その場でチャットで質問を追加していくことができるのです。
参照:Just ask anything: a seamless new Search experience
AIはどんどん答えてくれます。
「じゃあ私はどれが向いてる?」
「費用感は?」
「この地域だと?」
これで知りたい情報が満足に手に入れば検索は終わります。
今でも検索結果にリンクはありますが、あまりクリックする機会はなくなりましたよね。
「うちのサイト、見られなくなるのでは?」
こんな心配が出てきますよね。
これからの時代は、どのように自社を知ってもらうのが良いのでしょうか?
今後は、AIが「この条件なら、こういう会社が合うかもしれません」と候補を挙げる場面が増えます。
そこで名前が出る会社は強いということになります。
だからこそ、これからのSEOは「検索順位を取りに行く」というより、おすすめされるに足る材料を、きちんと整えることが核心になってきます。
1.「被リンク」より「材料」を増やす
「被リンク」つまり、いろんなサイトから自社ホームページにリンクをしてもらうことは「価値の高い情報を出しているサイト」と見られていたのがかつてのSEOの考え方でした。
AIが見るのは「被リンク」の数ではありません。
「その会社が何をやっていて、どんな条件で、どこまで対応できて、なぜ信頼できるのか」
という意思決定に必要な情報を見ています。
この情報源となる「材料」を充実させること。
中小企業がまずやるべきことは、基本的なところにあります。
自社サイトと周辺情報を、「説明できる状態」に整える。
2.「名刺代わりのホームページ」では選ばれない理由
「名刺代わりのホームページ」
これでは集客できなくなると考えています。
なぜなら、先に述べた判断材料が足りないからです。
- その会社が何者で
- 何を提供していて
- 条件は何で
- 信用できるか
このような情報を十分に集められ、信頼に足ると判断されてはじめておすすめされます。
名刺代わりのホームページには、情報が圧倒的に足りません。
自分たちはどんな存在なのかをはっきりさせるためには、情報が欠かせないのです。
2-1.材料を求めているのは人。AIや検索エンジンだけではない
「特に集客できなくても良いから、名刺代わりの簡素なホームページで良いのです」
このように話してくださる方もいらっしゃいますが、それでは信頼をどこで積み重ねていくのでしょうか?
本当は、AIだけではなく、人間もこのような材料を求めていたのです。
実際に、丁寧に情報を載せているホームページは、AI検索の時代になる前から集客できています。
ようやく今になって「材料が大事」と言われるようになっただけだと私は考えています。
3.中小企業が「AIにおすすめされる側」になる6つの方法
3-1.最初に注力すべき会社概要ページ
AIが企業を紹介するときに必要なのは、まず「あなたは何者か」です。
- どんな事業をしているのか
- どこで行っているのか
- どんな価値を提供しているのか
これらを徹底的に表現する場にしましょう。
3-1-1.基本情報を正確に詳細に掲載する
基本情報が不正確では、AI以前に人も不安になります。
- 事業内容
- 住所
- 電話番号
- 営業時間
- 対応エリア
- 保有資格
当然の話のようですが、意外と古い情報のまま放置しているホームページも多く、信頼性を下げてしまっています。
チェック自体は難しくありませんから、最初にしっかり見直すポイントとして実行してしまいましょう。
3-1-2.会社の理念や想いを表現する
会社概要ページは、ただの形式ではありません。
「何を大切にして、誰のどんな困りごとを解決しているか」
このような経営者の言葉が書かれているだけで、読み手の安心感は一段上がります。
顔の見える商売が強い地域ほど、ここは武器になるでしょう。
3-2.サービスの説明は比較される前提で書く
「私にはどれが合うのか?」
現在の検索行動は、チャットで話し合ってきた内容を基におすすめされるため、その人に合うものは何かを判断するようになっています。
ですから、「どんな人に向いているサービスなのか」わかるように特徴や強みを掲載するようにしましょう。
例えば、建設・設備なら「対応範囲(工事の種類・規模・エリア)」はすぐにわかるようにします。
宿泊業であれば、「送迎」「食事」「キャンセル」「駐車場」など、判断の軸になる条件が書かれているほど、会話検索で拾われやすくなります。
コツは、「できること」だけでなく、「できないこと」や「向いていないケース」もひと言入れる点です。
正直な表現があることで、「何でもOK」より信頼されますし、自社の事業とはマッチしない人にはおすすめされない土壌を作ることができます。
3-3.料金は金額より「決まり方」を出す
「料金は載せましょう」
という説明をこれまでよく行ってきました。
しかし、中小企業にとっては料金の公開は難しいことも多いと思います。
とはいえ、まったく情報がないと、ユーザーは不安な気持ちを残したままです。
AI検索をしている時も、料金の基準がわからないと候補から外される可能性もあるでしょう。
そこでおすすめなのは、金額そのものより「決まり方」を書くことです。
- どんな要素で価格が変わるのか
- 追加費用が出るのはどんなときか
- 見積もりに必要な情報は何か
- この実績の価格帯はいくらか
このような情報があれば、問い合わせのハードルは驚くほど下がります。
AIの判断材料にもなるでしょう。
3-4.AI時代に一番強いのは実績・経験
最後に効くのは経験です。
同じサービス説明でも、「実際にこういう課題があり、こう解決し、こうなった」という話には説得力があります。
ユーザー側も、実績には強い関心を示します。
「お客様が何に困っていたか」
「どういう理由でその方法にしたか」
このような話は自分ごととしてイメージしやすくなるものです。
実績・経験を掲載する場を必ず作りましょう。
3-5.「Googleマップ」が入口になりやすい事業は今すぐ地図情報を整える
地域密着型のビジネスは、検索より先に地図で選ばれることが多くなっています。
どれも「近くで、今お願いできるところ」や「この場所でできること」に着目されます。
だからこそ、Googleマップ(ビジネス情報)に載っている内容の鮮度は、AI時代にさらに重要になってきます。
実際、AIは地域に関する情報はGoogleマップに載っている情報を参照すると言われています。
- 住所
- ウェブサイト
- 電話番号
- 営業時間
- メニュー
- サービス内容
- 写真
- 口コミ
これらが整っているほど、「安心できる候補」として扱われやすくなります。
口コミは集められる範囲でいいので、少しずつ増やしていきましょう。
口コミが投稿されたら必ず返信をします。
他のユーザーも見ている場で接客をしていると考えれば、返信は大切ですよね。
3-6.「第三者の言及」を促す努力を続ける
この記事の最初のほうで述べた「被リンク」より「材料」は、自社ホームページやSNSなどの自社発信以外でも培うことができます。
むしろ、これから重要とされるのはこの「第三者の言及」です。
つまり、自社サイト以外にも情報があること。
他のホームページで自社について紹介してもらうのです。
- 地域メディア
- 業界団体
- 取引先
- イベント
- 自治体関連の掲載
このような外部メディアで言及されていると、AIも人も「ちゃんと活動している会社だ」と判断しやすくなります。
Googleマップの口コミ同様、コツコツ増やす活動を続けていきます。
機械的にリンクを購入するのではなく、丁寧につながりを作っていきましょう。
4.ホームページの改善は、AI検索によるゼロクリック時代でも重要
「AIで全部が完結してしまうから、もはやホームページは不要」
最初はそう思われたかもしれません。
実際はそうではないのです。
正しい情報を自社がしっかり発信する場を確保し、常にアップデートしていく。
これによってAIと人からの信頼を獲得できるようになります。
- もう何年もずっと放置している
- 最初に簡単なホームページを作っただけ
- デザインはカッコいいけれど、情報量は少ない
このようなホームページを持っている会社なら、今から改善すればAIにおすすめされる状態に持っていくことができます。
お役立ち資料 ホームページ作成からマーケティングのことまでよく分かる
これだけあれば安心な、ホームページ制作時のチェックリストです。慣れないホームページ制作をスムーズに進めるためにお使いください。
5.まとめ
AIの検索が始まり、かなりSEO業界では悲観的な話が吹き荒れました。
しかし、私が見ている限り、SEOがなくなると言った話ではないと考えています。
会社が自分の言葉で自社の情報を公開し続けることの重要性は、ますます高まっています。
まず自社が発信しなければ信用されることはありません。
信用されなければ、外部で言及されることもないのです。
好循環のスタートは自社の情報発信。
今からできる会社概要の整備からでも良いので、ぜひ取り組んでみてくださいね。