近ごろ、「AI検索に強くなるには何をすればいいのですか」という相談が増えました。
「AI検索対策しませんか?という営業が来たのですが、やったほうが良いのでしょうか?」
という相談もあります。
届いた営業に関してはとても慎重になるようお伝えしています。
そうはいっても、AIに強くなろうという情報がどんどんやってきて、焦りを感じてしまいますよね。
しかし、Googleの公式情報を読むと、AI OverviewsやAI Modeに出るために特別な裏技が必要だとは案内されていません。
むしろ、公式では通常のSEOの基本を守り、ページがインデックスされ、検索結果でスニペット表示が可能な状態にしておくこと、そして役立つ情報を分かりやすく掲載するように書かれています。
つまり、これまでと変わらないのです。
参照:AI 機能とウェブサイト | Google 検索セントラル | Documentation
そして、特別なテクニックを足す前に見直したいことがあります。
それが、会社情報の整え方です。
チャコウェブが支援している中では、表記を揃えたことで内容をよく読んだうえで相談してくださるお客様が増えた例もありました。
この記事では、AI検索でも伝わりやすい会社情報の共通点と、まずどこから整えればよいのかを、中小企業が実践しやすい形で解説していきます。
1.現在の検索はAIによる回答が主流になっている
AI検索という言葉が先に立つと、どうしても新しい施策を探したくなります。
しかし、GoogleはAI機能についても通常の検索と同じ基本の対策が有効だと説明しています。
参照:AI 機能とウェブサイト | Google 検索セントラル | Documentation
AIによる概要(AI Overviews)やAIモードでは、関連する複数の検索やデータソースをもとに回答が組み立てられて表示されます。
この時にリンクも小さく表示されるのですが、従来の検索より幅広いリンクが表示されることがあります。
これがいわゆる「AIに引用される」という新しい現象です。
2.検索順位が1位であるより、AIに引用されるほうが重要度が高い
現在は、検索の約60%がWebサイトへの遷移を伴わない「ゼロクリック検索」の時代に入りました。
つまり、「検索1位」ならたくさんのアクセスを集めて集客効果が高まるといったことが期待できません。
むしろ、AIの回答内で「引用・言及(サイテーション・メンション)」されることのほうが、ビジネス上では重要度が高くなっています。
AIの回答内で自社のブランド名や製品名が言及されれば、検索している人に知られ、その後の指名検索や実店舗への来店、別チャネルでの購入や申し込みにつながるのです。
3.会社の情報が揃うことでAIからの引用率を高め、正確な情報を届けられる
引用されることで、集客につながるということが見えてきました。
それでは、どうすれば引用されやすくなるのでしょうか?
そこでGoogle公式の言葉を再度振り返ると「これまでのSEO対策を基本通りにやること」でAIにも強くなるということになります。
基本のSEOは、本当に基本的なことです。
今回特にお勧めしたいのは「会社の情報を揃えること」。
AIが会社のホームページなどを読み込んで、整った情報になっているとより正確にお勧めしやすくなります。
バラバラの情報が散らばっている会社より、どこを見ても同じ輪郭が見える会社のほうが、理解されやすいのは自然なことです。
4.「何をしている会社か」が伝わる状態をつくる
見つけてもらう前に必要なのは、まず「何をしている会社か」が伝わる状態をつくることです。
たとえば、ホームページがこのようならどうでしょうか?
- 地域密着の事業なのに対応エリアが書かれていない
- 法人向けが中心なのに個人向けにも見える
- 相談できる内容が抽象的で、何を頼めるのか分からない
こうした状態では、仮にページが見られても、読む側は判断しにくくなります。
AI検索に伝わりやすい会社情報とは、誰が見ても誤解されにくい情報になっていることです。
どうでしょう、それほど難しくないですよね。
5.なぜ会社情報の整備がAI検索でも重要なのか
例えば、地域に密着した情報をAIで調べると、AIはGoogleビジネスプロフィールなどの地図情報をかなり参照します。
そこで正確な情報になっていないと、AIが間違えた回答を生成しやすくなりますし、バラバラの情報を不審な情報と判断すると引用や言及としておすすめに使用しないかもしれません。
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップ上で、営業時間、電話番号、ウェブサイト、所在地などの基本情報を見せる入口です。
業種によっては予約リンクなどを追加でき、地域によってはInstagramを含むSNSリンクも管理できます。
- 公式ホームページ
- Instagram
- X
- YouTube
- TikTok
- Googleビジネスプロフィールでの投稿文
- 口コミ
これらを地図情報から辿って読み込んでいくことができるのですね。
ここに載っている情報を統一しておくことで、より信用度の高い情報を提供している会社だと判断されるのです。
6.想像以上にネットの情報は見られ判断されている
実際に、カイロプラクティックのお客様で、GoogleビジネスプロフィールとInstagramとホームページでの表記を揃えたところ、明らかにその内容を読んだうえで相談される患者さんが増えたことがありました。
どこを見ても同じ説明があり、何をしている院なのかがぶれずに伝わるようになると、相談前の理解が進みます。
「自分に合うかをある程度判断したうえで相談する」問い合わせが増えるのは集客の質を高めますよね。
件数を増やすことも良いのですが、成約率の高い問い合わせを増やすのにAI検索は有効だと考えています。
7.ホームページ・Googleビジネスプロフィール・SNSの基本情報を統一する
まずは、以下の基本情報を統一しましょう。
- ホームページ
- Googleビジネスプロフィール
- SNS
住所や電話番号だけではありません。
サービス内容の説明、サービス提供地域、対象となるお客様、予約や問い合わせの方法、対応時間、強みなどを見直して表記を統一しましょう。
書き方やの表現、いわゆるトンマナについては、ホームページは固め、SNSはやわらかめ、という違いはあって構いません。
それぞれの場に適した雰囲気にしつつ、同じ会社である統一感は出していきます。
8.会社概要ページは、AI検索時代にあらためて重要になっている
会社概要ページは、昔から「一応あるもの」として扱われがちでした。
しかし今は、ただ名刺代わりに軽く作るだけではもったいないページです。
なぜなら、所在地、事業内容、対応エリア、連絡先、営業時間、体制、創業からの歩みなど、会社の輪郭が見える情報がまとまっている場所だからです。
検索からいきなりサービスページに入った人も、最後には会社概要を見て判断することが少なくありません。
AIだけではなく、多くの人が見ています。
取引先候補や採用への応募など、幅広い層が見に来るため、しっかり作り込むべき場所です。
ホームページ側の会社概要にそれらが明確に書かれていれば、他の媒体と照らし合わせたときの軸になります。
9.代表あいさつやスタッフ紹介が伝わると、問い合わせの質は変わる
会社概要は会社の話ですが、代表あいさつやスタッフ紹介などは人の話です。
人が見えないサイトは、情報が正しくても、どこか無機質になりやすいものです。
特に中小企業では、誰が考え、誰が関わり、誰が責任を持っているかが分かるだけで、安心感は大きく変わります。
チャコウェブはこうしてブログやコンテンツ発信をしており、「この記事を書いた人」でプロフィールを掲載しています。
すると、「誰々さんが書いた記事を読みました」と名指しで問い合わせをいただくことがあるのです。
人が見える発信とはこのことですね。
こうした問い合わせは、こちらの情報をある程度理解したうえで来てくださるので、話が早いだけでなく、成約率も高くなりやすいと感じます。
質の高い問い合わせとは、単に条件の良い見込み客という意味ではありません。
期待値のずれが少なく、お互いに無理のない相談になりやすいということです。
10.サービスページや実績紹介が具体的だと、比較されても選ばれやすい
サービスページには、判断に使える情報を掲載するようにしましょう。
- どんな課題に対応できるのか
- どの地域の、どんなお客様が多いのか
- 相談から実施までの流れはどうか
- 何をするときに向いていて、何は向いていないのか
こうしたことが書かれていると、より自社サービスに合う人から選ばれやすくなります。
実績紹介も同様です。
大きな社名や派手な成果だけが実績ではありません。
読み手は自分の状況に重ねやすくなるよう、以下のような情報を届けましょう。
- どんな課題を抱えていたのか
- 課題に対しどのようにアプローチしたのか
- どんな変化があったのか
11.代表紹介や実績を公開することに迷いがあるなら、不安を整理する
代表紹介や実績公開の話になると、急に話が止まることがあります。
- 顔出しには抵抗がある
- 実名は避けたい
- 社名の出る実績公開は納得してくれるかどうか不安
そのように感じるのは自然なことです。
一部の方が「出しましょう!」と乗り気であっても、社員の中で不安を感じる人がいるなら、無理に押し切ってよい話ではありません。
こういう時に、私の経験上、強引な説得から始めるのは良くないと思っています。
社内の空気が悪くなってしまう可能性もあります。
まずは、なぜ、どのような点に抵抗があるのかを丁寧に聞いてみるのがおすすめです。
私がこのような場に出会った時に実践しているのはこのようなことです。
不安をよく聞き、否定しません。
個人情報やプライバシーに関わる話ですから、慎重であること自体を尊重します。
そのうえで、過去にどのような成功例があったのかをお伝えし、同時にリスクを避ける具体的な方法も一緒に考えます。
情報を出したいけれど不安もある会社には、代替案という考え方がある
顔写真を出したくないなら、無理に出す必要はありません。
似顔絵や後ろ姿、手元の写真、仕事風景などでも、まったく何もないよりは人の気配が伝わります。
実名を出したくない場合も、役割や得意分野、仕事への考え方を言葉にするだけで、読み手の受け取り方は変わります。
「誰が書いたのか」が分かるとは、必ずしもフルネームと顔写真を出すことではありません。
こうした話は、その場で結論を出さなくて構いません。
むしろ、数日から1週間ほど社内で検討していただくほうが、よい着地になることが多いと感じています。
最初は「出すのは難しい」と感じていた会社でも、少し時間を置くと、「顔写真は出さないがプロフィール文は載せよう」「社名は伏せるが事例としては紹介しよう」といった代替案が出てくることがあります。
公開する情報ですから、納得できる形で進めていきましょう。
12.AI検索に伝わりやすい会社情報は、人から見ても分かりやすい
ここまで読んでいただくと分かるように、AI検索対策としてやるべきことは、結局のところ人に伝わる情報を整えることです。
Googleが特別なことをするのではなく、通常の検索で通用する基本を重視していると公表しているのも納得ですね。
つまり、会社情報の整備はAIのための特別なものと考える必要はないということです。
これまで通り「わかりやすく情報を伝えていこう」の姿勢でいきましょう。
13.まとめ
AIにも人にも伝わる会社情報をつくっていくことが、AI検索に引用される基礎の状態になる最も近道です。
- 何屋さんなのか
- どこで対応している
- 誰に向けた製品・サービスなのか
- 営業時間・休業日は
- どのような流れで利用できるのか
- どんな人がやっているのか
これらをホームページ、Googleビジネスプロフィール、SNSで統一します。
情報を揃えることは検索のためだけではありません。
見ている人に対して信頼を積み上げるための土台づくりです。
今の時代にこそ、そこから始める価値があります。