前回の記事(月1件→40件に跳ね上がった採用広報の舞台裏)で、ホームページとInstagramの活用により応募を大幅に増やした兵庫のロードサービス事業を営む株式会社トルク様をご紹介しました。
今回はその続編をお届けします。
「応募は集まった。次は本当に活躍できる人を見極めたい」
そんな課題に直面したトルク様が、どのように採用精度を高めたのかをお届けします。
採用応募が激増する中で見えてきた課題
チャコウェブ:ホームページ公開後、1ヵ月で40件の応募はインパクトがありましたね。
上條氏:嬉しい反面、「え、面接が終わらない!」という戸惑いもありました(笑)。
しかも面談を重ねるうちに「仕事内容の理解が浅い」「夜間出動を想定していない」といったギャップが見え始めたんです。
応募してくれることは本当に嬉しいことなのですが、ロードサービス24時間、困っている人を助ける使命感の仕事です。待遇やレッカー車の格好良さだけでは続かないのが実際です。
その辺りを乗り越えられる人に来てほしいと、改めて思うようになりましたね。
チャコウェブ:そのお話を聞いて、応募の量と質は別物だなと実感しました。
そこで、目標を「ミスマッチを減らし、採用効率を上げる」ことに切り替えました。
上條氏:はい。
数を増やせる土台はできたので、次は「うちで長く働ける人」に絞るフェーズだと判断しました。

採用効率が上がり、コストを削減しつつマッチした人材採用に成功
チャコウェブ:先に成果の話をしますと、応募してくれる人材はトルク様にマッチしており採用率がほぼ100%になりました。
応募者数は減ったものの、採用にかける手間やコストが減った上に理想的な人材も来てくれるようになったと伺っています。
上條氏:はい、本当に嬉しいですよ。
この業界はどの地域も慢性的に人が不足しています。
そんな中でうちに合う人が来てくれるというのはありがたいですね。
チャコウェブ:改善施策をした後に応募してくれた方は、これまでの方とどのような違いがありましたか?
上條氏:彼らはまずホームページをちゃんと読んでくれていたんですね。
つまり、トルクについてある程度理解したうえで「働きたい」と意思表示して行動してくれます。
チャコウェブ:それは嬉しいですね。
トルク様はウェブ運用全般をチャコウェブが代行することで、忙しい業務を続けながらも情報発信を実現しています。
上條氏:正直ここまで効果があるとは思っていなかったんですよ。
ホームページやInstagramでの発信をチャコウェブさんに依頼してから、採用コストが下がりました。
ただ採用サイトに情報を載せるだけだった頃とは反応も違いますね。
チャコウェブ:トルク様が自社だけで情報発信をするのは難しい状況でしたね。
上條氏:はい、自社でやることにしていたら絶対に無理だったと思います。
この点はお任せして良かったです。
応募経路をフォームに一本化。気軽なDMをやめた理由
チャコウェブ:採用の精度を高める施策はいろいろと行ってきましたが、中でも特徴的なことの一つが応募者の連絡手段を「メールフォーム」のみにしたことではないでしょうか?
InstagramのDM経由での連絡を歓迎していたのですが、原則ホームページのメールフォームからの連絡とするように変更しました。
上條氏:はい、たくさんの応募を求めるなら、普通は窓口は狭めないほうが良いですよね。
しかし、気軽に連絡できるが故に問題もありました。
そこまで弊社で働く意欲がない人も「とりあえず」といった感じで連絡をするのです。
そこで、ホームページの該当するところまで辿り着いて連絡するよう、少しハードルをあげることにしました。
チャコウェブ:SNSのDMやLINEのようなチャットですと、文体もくだけたものになりがちです。 一方でメールフォームですと入力を求める内容などをこちらで調整できますし、ある程度の作文や入力の手間も発生します。
敢えてハードルを上げることで「トルクで働きたい」人が連絡してくれるようになりました。
上條氏:この変更は効果がありましたね。
ホームページでのメッセージも改善しターゲットを先鋭化
チャコウェブ:ホームページの改善も現在進行形で進めています。
とにかく応募者を増やしたかった時期は「車好きなら誰でも」といった雰囲気も出していました。
現在は、より「人を助ける仕事」である点を見せ、それでも喜びとやりがいを感じながら働く仲間を募集するメッセージに全体を変えています。
これは、課題が見えたからこそ改善できることですね。
上條氏:この点はチャコウェブさんにかなりアドバイスをいただいています。
未経験者も受け入れているのですが、経験者にもっと良さを感じてもらいたかったので、アピール方法を変えてもらいました。
チャコウェブ:実際に経験者からの応募が来て採用に至りましたね。
情報発信を拡大し、レッカー業界の魅力を伝える
チャコウェブ:これからも採用活動を進めていきますが、さらに情報発信を拡大する準備に入っています。
具体的には現在からさらに採用に特化したSNS発信を行いつつ、質も高めていく企画が進行中です。
上條氏:はい、楽しみです。
弊社は「関西でもっとも待遇の良いロードサービス会社」を目指しています。
その点についても、情報発信をすることで伝えていきたいと思います。
そして、「大変だけれど価値ある仕事」の認識を、業界内に留まらず一般の方にも広めたいですね。
チャコウェブ:はい、ホームページでは社長直撃インタビューをしたり、レッカー車についての解説コンテンツもアップしたりして、ロードサービスの認知を広める活動も行っています。
InstagramやThreadsでも、ロードサービスという仕事について紹介するコンテンツも増やしていまして、好意的な反響もありますね。
今後も、さまざまな場でお伝えしていきたいですね。
今日はありがとうございました。
一度作っただけで終わらせない改善行動が実を結ぶ
とにかく応募者がこない状況を脱するためにホームページを作成しSNS発信を開始した前回から、改善施策に取り組み続けています。
応募者が増えたことでウェブの可能性に気付いたトルク様は、「成功」を再定義し、さらなる挑戦を始めました。
「作って終わり」ではなく、ウェブ運用を改善し続けることで効果を高め続けています。
結果として、より自社にマッチした人材との出会いを増やせました。
今後も採用には力を入れて取り組むため、チャコウェブと連携を組みながら活動していきます。
まとめ
今回は、採用強化と同時に業界の魅力についても発信することで認知を広げている成功事例を紹介しました。
世の中にはたくさんの仕事がありますが、まだまだ知られていない業界は数多くあります。
「ここで働いてみたい」
こんな気持ちになるには、何よりも知ってもらうことが先決です。
情報発信はあらゆる業界、企業の課題を解決してくれると信じていますが、なかなか手が回らないという悩みもごもっともです。
そんな時には、外部の協力者を上手に頼ることが有効です。
私は、情報発信の手間や費用は「消費」ではなく「投資」と考えて欲しいとよくお伝えしています。
自社の発信力を強化すれば、利益となって返ってきます。
まだ十分に自社の情報発信ができていない企業の方、将来のために、情報発信に取り組んでみてはいかがでしょうか?